「最近アシナガバチを駆除したいけど自分でやるのは刺されそうで怖い」
「業者に依頼して駆除してもらいたいけど、費用面が心配」
とお困りではありませんか?
アシナガバチの駆除は、状況によっては自分でも可能です。どう猛なスズメバチと比べるとアシナガバチは攻撃性が低いため、駆除の準備や作業が容易だからです。
この記事では、アシナガバチを安全に駆除するためのポイントや、必要な道具などを詳しく解説しています。
また、業者に依頼を考えている方に向けて、料金相場や業者を選ぶポイントもご紹介しています。
この記事を読んでいただけば、安全に確実にアシナガバチの巣を駆除できます。
目次
アシナガバチを駆除する前に確認すること
費用を抑えつつ安全にアシナガバチを駆除するために、事前に以下の2点を確認してください。
- 自分でも駆除できるかどうか
- 自治体が対応してくれるかどうか
順番に詳しくお伝えしていきます。
自分でも駆除できるかどうか
自分でアシナガバチの巣を駆除すれば、業者に依頼するよりも費用を節約できます。ただし、自分で駆除するには確実に刺されずに駆除できる3つ条件をすべて満たしている必要があります。1つでもあてはまらないなら、自分での駆除はあきらめましょう。
スズメバチに比べて毒性の弱いアシナガバチであっても、刺されれば命を落とす危険があるからです。
アシナガバチに刺されると、アナフィラキシーショックを起こすおそれがあります。アナフィラキシーショックは、蜂の毒が体内に注入されたことで起きる過剰なアレルギー反応によって呼吸困難や意識障害といった命の危険にさらされる症状です。アナフィラキシーは人間の体の反応なので、蜂毒の強さにかかわらず起こります。
このような危険を避けるために、確実に刺されずに駆除できるという状況がそろってる場合にのみ自分での駆除を検討しましょう。
- 巣が開放的で手が届く場所にある
- 巣の大きさが5cm以内
- 時期が4~5月頃
巣が開放的で手が届く場所にある
屋根裏や床下などの閉鎖的な場所や脚立などを使用しないと届かない場所に作られた巣の駆除は、危険が伴うので避けてください。
もし駆除の際にアシナガバチに襲われても、閉鎖的な場所では逃げることができません。脚立やはしごなどを使用している場合にも同様で、さらに高所での作業では転落してしまう危険もあります。
巣の大きさが5cm以内
大きさが4〜5cm程度の巣は、まだ作りはじめたばかりの巣です。作り始めたばかりの巣には女王蜂と少数の働き蜂しかいません。蜂の数が少ないので、大きさが5cm以内の巣であれば比較的安全に駆除できるのです。
時期が4~5月頃
6月以降は、働き蜂が増え巣が大きくなる時期です。特に9~10月頃は新しい女王蜂が誕生し、アシナガバチの警戒が強まる時期です。この時期の駆除は危険なため、自力での駆除は避け、業者に依頼することをおすすめします。
4~5月であれば、働き蜂が羽化する前で蜂の数は少なく、巣も小さいです。そのため、比較的危険が少なく駆除ができます。
自治体が対応してくれるかどうか
自治体によっては蜂の巣駆除を無料でおこなってくれたり、補助金が出たりする場合があります。しかし、対応しているほとんどがスズメバチの場合です。以下に、自治体の対応の例をまとめました。
自治体 | 対応 |
大阪市 | 対応しない |
名古屋市 | 対応しないが、駆除方法の相談に応じる |
京都市 | アシナガバチは対応しない |
横浜市 | 駆除道具の貸出し |
神戸市 | 対応しない |
北九州市 | 対応しない |
東京都新宿区 | すべての蜂に無料対応 |
東京都世田谷区 | アシナガバチなど決められた種類の蜂は無料対応 |
神奈川県茅ヶ崎市 | スズメバチのみ無料対応 |
千葉県船橋市 | スズメバチのみ無料対応 |
神奈川県鎌倉市 | スズメバチのみ駆除費用一部補助 |
アシナガバチの駆除は自治体では対応してくれない場合が多いです。ただ、駆除道具は無料で貸し出してくれる場合もあるため、一度お住まいの地域の自治体のホームページを確認してみましょう。
自治体で対応していない場合は自分で駆除するか、業者に依頼をして駆除してもらいましょう。
アシナガバチ駆除に必要な道具
ここではアシナガバチの自力駆除に必要な基本の道具をお伝えします。どれもホームセンターやインターネット通販などで手軽に購入できます。
殺虫剤
殺虫剤は自分でアシナガバチ駆除をおこなう際には欠かせないです。殺虫剤はピレスロイド系などの即効性の成分が入っているものを選びましょう。ピレスロイド系の成分が入っていれば、蜂専用の殺虫剤でなくても効果は得られます。しかし、噴射距離が長い蜂用の殺虫剤を用意しておくと、離れたところからでも噴射できるため、安心です。
ホームセンターやドラッグストアなどで手軽に購入できます。
商品名 | ハチアブマグナムジェット 蜂駆除スプレー |
価格 | 980円(2022年7月19日現在) |
特徴 | 噴射距離は無風時で最大12mにもなります。また、巣作り阻止効果もあり、1ヶ月間新たに蜂の巣が作られるのを防ぐことができます。 |
ゴミ袋、トング
駆除した蜂の巣を入れるゴミ袋と、蜂の巣を取リ外す際やアシナガバチの死がいを処分する際に使用するトングも用意しておきましょう。
ゴミ袋は二重にしておくと破れる心配もなく、より安心です。
懐中電灯
アシナガバチの巣の駆除は夕方~夜におこなうため、懐中電灯を用意しておきましょう。この際に、暗くて見えないからと懐中電灯を蜂の巣に向けるのは避けてください。蜂は明るいほうに飛んでいく習性があるため、かえって危険になってしまいます。
さらに、懐中電灯の点灯部には赤色のセロファンを貼りましょう。アシナガバチは赤色の光を認識しにくいからです。
アシナガバチの巣を駆除する手順
準備が整ったらいよいよ巣の駆除に入ります。
アシナガバチの巣を駆除する手順は以下のとおりです。順番に詳しく説明していきます。
- 巣に殺虫スプレーをかける
- そのまま一晩放置する
- 巣を片付ける
- 巣があった周辺に殺虫スプレーをかける
巣に殺虫剤をかける
巣から2〜3mほど離れた位置から巣にめがけて殺虫剤をかけます。そのまま数十秒かけ続けましょう。殺虫剤をかける際には、自分にかかってしまわないよう、風上からおこないます。
殺虫剤をかけると巣から一斉にアシナガバチが飛び出してきますが、襲ってくるわけではありません。殺虫剤に触れたアシナガバチはすぐに死んでしまうため、そのまま下に落ちていきます。
アシナガバチが飛び回らなくなるまで、殺虫剤をかけ続けましょう。
そのまま一晩放置する
殺虫剤をかけたらそのまま一晩放置し、戻ってくる蜂がいないか確認します。もし戻ってくる蜂がいた場合には、再び殺虫剤をかけます。
巣を片付ける
一晩たって、戻ってくる蜂がいないことを確認したら、トングや割り箸などを使用して巣を取り外します。撤去した巣は、ゴミとして処分しましょう。
また、下に落ちたアシナガバチの死がいも処分します。死がいを回収する際にも必ずトングや割り箸などを使用してください。動かなくなったアシナガバチでも、まだ体には毒針がついています。うっかり素手で触ってしまうと、毒針が刺さるおそれがあるため注意してください。
巣があった周辺に殺虫剤をかける
戻ってきた蜂によって再び巣を作られてしまうおそれがあるので、巣があった周辺にも殺虫剤をかけておきましょう。巣作り阻止効果のある殺虫剤を使用すると、より効果的です。
安全にアシナガバチの巣を駆除するポイント
ここでは安全にアシナガバチの巣を駆除するポイントは以下の3つです。
順番に詳しくお伝えしていきます。アシナガバチの巣を安全に駆除するために、ぜひ参考にしてください。
- 白っぽい服装でおこなう
- 強い香りがするものはつけない
- 脚立はできるだけ使わない
- 夕方~夜にかけておこなう
- 皮膚を露出しない
白っぽい服装でおこなう
蜂は黒色に向かって攻撃する習性があります。蜂の巣を駆除する際には白っぽい服装でおこないましょう。蜂用の防護服に白が多いのも、同じ理由です。
皮膚を露出しない
駆除する際は長袖長ズボンを着用し、できるだけ皮膚を露出しないようにしてください。顔や首周りなどにはタオルをまき、しっかり手袋も着用してください。頭も帽子を被るなどして保護しましょう。少しでも皮膚が露出していると、蜂はそこを狙ってきます。
強い香りがするものは使用しない
蜂は香水や化粧品、整髪料などの強い匂いに反応します。蜂を駆除する際にはこういった強い匂いがするものを使用するのは避けてください。
また、汗の匂いに反応するおそれもあるため、シャワーを浴びたあとなど匂いがしない状態で駆除作業をおこないましょう。
夕方~夜におこなう
蜂は暗くなると巣に戻り、活動も鈍くなります。この時間帯が駆除の狙い目です。
蜂が巣に戻ってきているためまとめて駆除ができ、戻ってくる蜂に刺される危険性が減ります。
もし刺されてしまった場合の対処法
もし駆除の最中にアシナガバチに刺されてしまったら、以下の手順で応急処置をおこないます。ここで紹介するのは応急処置にすぎません。最も確実な対処法は医療機関を受診することです。応急処置をおこなったら、速やかに医療機関を受診してください。
- 身を低くしてその場から離れる
- 傷口から毒を絞り出す
- 傷口を洗い流す
- 抗ヒスタミン軟膏などの薬を塗る
- 傷口を冷やす
- 医療機関を受診する
また、毒性の低いアシナガバチであっても、刺されるとアナフィラキシーという過剰なアレルギー反応が起こることがあります。アナフィラキシーによる特に重篤な症状はアナフィラキシーショックといい、最悪は命を落とすおそれがあります。
アナフィラキシーの症状は時間をおいてあらわれることもありますので、ハチに刺されたときはすぐに救急車を呼ぶなどして、必ず医療機関を受診してください。
アナフィラキシーの症状はおもに以下のものがあります。
- 下痢、吐き気、嘔吐などの消化器症状
- 皮膚のかゆみ、むくみ、赤みなどの皮膚症状
- くしゃみ、せき、息苦しさなどの呼吸器症状
- 血圧低下、心停止などの循環器症状
- 意識障害などの神経症状
参考:中村陽一(横浜市立みなと赤十字病院アレルギーセンター)『アナフィラキシーガイドライン』(2018)
詳しくは蜂に刺された際の症状と対処法をまとめた記事をご覧ください。
アシナガバチの駆除の費用相場は26,686円
安全に駆除するには、業者に依頼することをおすすめします。
業者に依頼するときに気になるのが金額面ですよね。ここでは業者に依頼した場合の費用相場についてお伝えします。
弊社にご依頼のあった蜂の巣の駆除の平均費用を比較すると、アシナガバチはスズメバチやミツバチよりも安価で駆除できることがわかります。
蜂の種類 | 平均費用 |
アシナガバチ | 26,686円 |
スズメバチ | 36,957円 |
ミツバチ | 32,719円 |
集計期間:2019年1月~2021年12月(アシナガバチ:1,294件 スズメバチ:2,444件 ミツバチ:176件)
集計対象:ハチ110番における蜂の巣駆除の施工実績
集計方法:対象の平均値を算出し、小数点第1位を四捨五入
スズメバチは攻撃性も毒性も強い危険な蜂のため、駆除費用が高くなっています。ミツバチの場合も、駆除が難しい閉所に作られることが多く、はちみつが蓄えられた巣の処理が大変なことから、アシナガバチよりも駆除費用は高いのです。
詳しくは蜂の巣駆除の費用相場をまとめた記事をご覧ください。
業者選びのポイント
アシナガバチの巣の駆除を業者に依頼するなら、信頼できる業者に頼みたいですよね。
ここでは、業者を選ぶ際のポイントを3つ紹介します。業者選びの際にぜひ参考にしてください。
業者を選ぶ際のポイント
- アフターフォローや保証がしっかりある
- すぐに対応してくれる
- 現地調査に対応している
アフターフォローや保証がしっかりある
せっかく蜂の巣を駆除しても数日後には再び巣が作られてしまった、なんてことも起こりえます。アフターフォローや保証がないと、その蜂の駆除に再度駆除費用がかかってしまいます。
業者のホームページなどでアフターフォローや保証があるか確認しておきましょう。
すぐに対応してくれる
蜂の巣駆除は、蜂の被害にあってしまう前に早めの対処が大切です。働き蜂が多い時期になると、あっという間に巣は大きくなってしまいます。
こちらの都合にあわせてすぐに対応してくれる業者かどうか、電話をする際などに確認しておきましょう。
現地調査に対応している
蜂の種類や巣のサイズなど、電話だけでは伝わらないことも多く、現地調査をおこなわなくては正確な見積りが出せません。
現地調査に来ない業者は電話口で簡単な見積りしか出すことができません。そのため、後から追加料金を取られてしまうかおそれがあるため注意が必要です。
現地調査に来て正確な見積りを出してくれる業者を選ぶようにしましょう。また、その場で費用や作業内容について不明な点を確認することもできるため、安心して依頼できます。
詳しくは蜂駆除業者の選び方をまとめた記事をご覧ください。
蜂の巣駆除ならハチ110番へお問い合わせください
蜂の巣駆除の業者をお探しでしたら、ぜひハチ110番へお問い合わせください。
ハチ110番には多数の蜂の巣駆除のプロが加盟しております。お客様のご要望に応じて、ぴったりのプロをすぐに手配いたします。
蜂の被害にあってしまう前に、早めの対策が肝心です。「まずは相談だけでもしたい」という方も大歓迎です。ハチ110番では、ご相談・見積りは無料で承ります。(※)また、相見積りも歓迎ですので、金額面が気になるという方も安心してご相談していただけます。
ご相談は24時間365日受付可能です。お客様のご都合のいいときにいつでもお問い合わせください。
(※)対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様の了承をいただいた上で、調査費用等をいただく場合がございます。