「メタセコイア」という名前にピンとくる方は少ないかもしれませんが、一度は見たことがある方もいると思います。
メタセコイアは、最大樹高が35メートル程にもなる高い木です。近所の公園や学校などで見かけることもあり、針葉樹でありながら紅葉するという珍しい木でもあります。
紅葉を楽しめる木ということで人気がありますが、高い木ゆえに剪定をするときに戸惑うこともあるようです。
今回は、メタセコイアの剪定方法を中心にご紹介していきたいと思います。
紅葉が美しいメタセコイアとは
メタセコイアは、2月から3月に花を咲かせる中国原産のスギ科の針葉樹です。円すい形の樹形がとてもきれいで、颯爽とそびえたっているように見えます。高さは20~35メートルにも成長して大きくなります。
また、「生きている化石」と言われており、日本にも300万年から100万年前にはたくさん生えていたようで化石も発見されています。絶滅したと思われた化石木だとされていましたが、1945年に中国四川省の山奥で発見されて大きくニュースに取り上げられました。
葉に特徴があり、一見複数葉に見えます。たくさんの葉が向かい合ってまとまってついています。モミの木のようにも見えますが、モミの木より葉が柔らかく先は2つに分かれていません。
秋には紅葉をし、黄色から始まり、茶色へ変化していきます。そして落葉は複数の葉が集まった枝ごとに落ちていきます。
比較的成長も早く、樹形がきれいなため街路樹として多く植えられています。
また、植木として育てやすいように改良された「ゴールドラッシュ」という木もあります。メタセコイアより、葉は黄色が強く鮮やかな黄緑色の葉をつけ、外観も魅力的になるので庭木にもおすすめです。
小型の木であり、成長も遅いためシンボルツリーとして植えられる方も増えてきています。
メタセコイアの人気スポット
メタセコイア、紅葉も楽しめる針葉樹で変わった庭木です。そのため、最近人気のある木であり滋賀県には、有名なメタセコイア並木があります。
マキノピックランドからマキノ高原へ約2.4kmにも続くと言われています。
11月下旬ごろから美しく紅葉するので、メタセコイア並木とまっすぐに伸びる道とのコントラストが非常に絵になる景色です。新・日本街路樹百景にも選ばれているほどの景色を楽しむことが可能です。
メタセコイアの育て方
紅葉が美しいメセタコイアですが、どのような方法で育てたらいいのか分からない方も多いのではないでしょうか。ここからは、メセタコイアの育て方について説明していきます。
1.植える場所や水やり
日当たりの良い場所でよく育ち、土はやや湿った場所を好むとされています。乾燥にやや弱い木なので、地植えではない場合は土が乾燥したらたっぷり水をあげます。
2.肥料
地植えの場合は、腐葉土を3割ほど混ぜ込んでおくとよいです。鉢植えの場合は、赤玉土7:腐葉土3の割合にすることをおすすめします。
3.剪定は必要なのか
成長力や萌芽力はとても強いため、大きな剪定にも耐えられます。ただ、頻繁に剪定しなくても樹形が整う木なので、比較的手入れも楽です。
成長すると大きくなるため、庭木には向いていません。植える場合には十分な広さがあるかを確認して、近隣への配慮を考えてから植えるとよいです。スペースの問題で剪定を行う場合は剪定時期に行います。
4.剪定に適した時期
剪定に向いている時期は、落葉の時期2月から3月がおすすめです。病害虫にも強くとくに心配ありませんが、環境によってはつく場合があるので注意が必要です。
5.数を増やす方法
数を降らす場合は剪定で切り取った枝を赤玉土に挿す、挿し木で簡単に数を増やすことができます。
メタセコイアの剪定方法
あまりにも育ち過ぎたメセタコイアは、剪定をする必要があります。そこで、正しい剪定方法についても見ていきましょう。
剪定方法は、枝透かし剪定が適しています。細かい枝や絡んでいる枝を剪定し、枝先が細くなっているものを切断します。
そうすることで太陽の光が良く当たり、風通しがよくなります。根元から切ると枯れる場合がありますが、下枝を残してバッサリ切ってもまた成長するため切っても問題ありません。
高い木の剪定は業者におまかせ
メタセコイアのように20~35メートルにも成長する木を剪定することは素人では難しいです。まだ背の低いうちに剪定して高さを調節することはできますが、高い木になってしまうと脚立や高枝はさみなどを使用して行う必要があり、危険が伴います。
主な注意点をまとめましたので、しっかり確認していきましょう。
- 慣れない高い作業で怪我をする可能性がある
- 近隣の敷地に剪定した枝などが落ちて迷惑になり、怪我をする危険もある
- 脚立や高枝はさみなどの道具が必要になり、木にあったものを選ぶ必要がある
- 剪定に慣れていないと、剪定方法が分からなく、枯らしてしまう可能性がある
このような注意点があるため、高い木の剪定を行う場合は無理に作業せず、剪定のプロにお願いすることが一番安全であると言えます。
まとめ
今回はメタセコイアについて、どんな木なのか、どう育て、剪定方法はどういう方法なのかということをご紹介してきました。生きている化石と呼ばれているほどの魅力があります。
樹形も自然に整うので、剪定はあまり頻繁に行う必要なく、育てやすい木です。
ただ、スペースを多くとるため住宅に植えるには配慮が必要で、背が高くなると剪定が必要になるでしょう。しかし、高い木の剪定は危険がたくさんあるため剪定のプロに依頼した方が安心と言えます。
秋には紅葉のきれいなメタセコイアですので、ぜひ素敵な景色を楽しんでみてはいかがでしょうか。
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