ラカンマキは成長速度が遅いため、剪定をしすぎる必要はありません。また、土壌を選ぶ必要もなく、日陰にも強いとされているので、初心者でも育てやすい庭木として人気です。
ラカンマキに似たイヌマキという樹木もありますが、葉の大きさが異なります。ラカンマキのほうが、葉が小さいです。この記事では、ラカンマキの剪定についてご紹介していますので、間違えないようにしてください。
それでは、ラカンマキの剪定時期・頻度・方法について解説していきましょう。長年ほったらかしにして、「どこから剪定を始めればいいかわからない!」とお困りの場合は、業者依頼の費用についてもご紹介していますので、参考にしてみてください。
目次
ラカンマキの剪定時期・方法を解説
ラカンマキの剪定に適している時期は、4~8月です。新芽が出るころにおこなうとよいとされています。ここでは、ラカンマキ剪定の際に注意すべきことや、プロに剪定を任せる際の費用についてご紹介しています。
剪定はやりすぎ注意!その理由は?
ラカンマキは、成長速度が遅いのでこまめに剪定しなくても樹形が整いやすい庭木です。反対に剪定をやりすぎると、葉がスカスカになって見栄えが悪くなることもあります。ラカンマキは樹形を崩している枝を切りそろえる程度の軽い剪定で十分です。
枝分かれした枝や勢いよく伸びている枝は、切ってしまい樹形を整えてあげましょう。切る位置は、枝分かれしているちょうど上の部分です。勢いよく伸びた枝は、付け根から切り落とすとよいとされています。
【剪定1】生垣のラカンマキ
ラカンマキは、目隠しの目的で生垣として栽培されることが多いです。ラカンマキは、丈夫なので刈り込み剪定にも耐えることができます。切ってはいけない枝というのはとくにないので、お好みの高さや幅に刈り込んでしまっても大丈夫です。
【剪定2】庭植えのラカンマキ
ラカンマキを庭植えとして育てている場合は、20~30cmの大きさに育つまでは、剪定は不要です。苗木が大きく育つと、同じ箇所から枝が何本も生えてきやすくなるので、主要な枝を2本くらいに残してあとは切り落としておきます。
冬に剪定してしまうと、枝が折れやすいので、8月頃におこないましょう。樹形を整えるために紐などでひっぱる場合は、4~6月の新芽ができる時期がおすすめです。
美しい見た目に仕立てるならプロの力を借りるのも手段のひとつ
ラカンマキを美しい樹形に整えたいという場合は、業者に依頼するとご希望に沿った剪定を施してくれます。業者依頼の際にかかる費用の相場をまとめていますので、チェックしてみてください。
- 高さ3mほど:1,000~5.000円
- 高さ4~7mほど:6,000~30,000円
ラカンマキは生垣や庭植えとして育てる場合で、その剪定の方法が異なります。生垣になると、樹高や幅を均一に揃えたり、支柱を頑丈に立てたりすることは難しいかもしれません。ラカンマキを理想の樹形に整えるためには、プロの力を借りるという方法もあります。少しでも興味のある方は、お気軽に弊社までご相談ください。
ラカンマキを育ててみよう!
ラカンマキを健康的に育てるためには、剪定のほかにもいくつかのポイントがあります。ここでは、ラカンマキを上手に育てる方法や鉢植えで育てる場合のお手入れ方法について、ご紹介していきます。
健康的に育てる3つのポイント
ラカンマキを健康的に育てるためには、以下の3つのポイントに気をつけましょう。
・育てる環境
苗木のうちは、直射日光があたりにくい場所で育てます。しかし、日陰でずっと育てるということもよくありません。遮光ネットを張るか、屋内の場合はカーテンレースの内側で育てることをおすすめします。
・水やり
水やりは、気温によって頻度を変えることが重要です。春・夏・秋は土が乾燥してきたら水をあげてください。反対に冬の時期で10℃を下回るときは、毎日水やりをする必要はありません。2~3日後に様子をみて、土が乾いていたらあげる程度で十分です。
・肥料
ラカンマキは成長がゆっくりのため、基本的に肥料を与えなくても育っていきます。与えるのであれば、緩やかに効果を発揮する緩効性の肥料を年に1回、2月ごろに株元に与えましょう。
土づくりも大切な作業
ラカンマキには水はけのよい土が適しています。観葉植物用の土や赤玉土を混ぜて、水はけのよい土を用意してあげましょう。土を購入する際に、お店の人に土壌の作り方についてアドバイスをもらってもよいと思います。
鉢植えのラカンマキのお手入れ方法
ラカンマキのお手入れ方法のなかに「葉水(はみず)」と呼ばれるものがあります。葉水とは、葉の乾燥を防ぐために霧吹きなどで葉を湿らすというものです。葉水をおこなうことで、害虫がつきにくくなります。1日に1回を目安に、葉水をしてあげましょう。
鉢植えのラカンマキは3~4年に1回植え替えを
ラカンマキを鉢植えで育てている場合は、根詰まりを起こさないように、3~4年に1回は植え替えをしましょう。時期は、11~6月がベストです。ひと周り大きな鉢を用意して、底の部分に市販されている鉢底石を敷き詰め、その上から水はけのよい土を入れてから植え替えをしてあげてください。
ラカンマキは増やせる?
ラカンマキは、挿し木で増やすことができます。挿し木とは、成木から元気のよい枝を切り取り、土に植えて育てる方法のことです。しかし挿し木は、素人には少し難しく、なかなか切った枝から根が生えて育たないというケースもよくあります。
挿し木でラカンマキを増やす場合は、挿し木用の土を用意します。そして、直射日光のあたらないところに置き、乾燥に気をつけて育てるようにしましょう。
ラカンマキの剪定を業者に依頼すれば、上手に育てる方法についてもアドバイスをもらえるはずです。また、ラカンマキの大きさは、育つと5~10mほどになることもあります。あまりにも高くなると、自分で剪定をすることは難しくなってくるでしょう。「剪定を業者に頼んでみてもいいかな?」と少しでも興味がある場合は、ぜひ弊社までご相談ください。
マキ類はこんな病気・害虫に要注意!
ラカンマキの消毒や害虫対策をしたことがあるでしょうか。ラカンマキにとって天敵となる病気や害虫について、以下でご紹介していますので、一度確認してみてください。病気にかかった葉は取り除き、殺菌剤をまいておきましょう。害虫をみつけた場合は、殺虫剤スプレーを振りかけて駆除してください。
- ペスタロチア病:葉の一部が灰褐色に枯れていく病気
- すす病:葉に黒い斑点ができる病気
- アブラムシ:体長2~4mmほどで、葉や蕾を食害する。繁殖力が高い。
- カイガラムシ:体長3~5mmほどで、殻をかぶっている。排泄物がすす病の原因となる。
- キオビエダシャク:幼虫は頭とお尻がオレンジ色をしている。主に葉を食害する。
- バッタなど:葉を広範囲にわたって食害する。
これらの病気や害虫により弱った枝や葉は、被害が大きくなる前に、早めに剪定して取り除くことが重要です。虫がたくさんついていて剪定を業者に依頼したいとお考えの場合は、弊社がお力になります。ご相談をお待ちしております。
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