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【バコパ(ステラ)の育て方】初めの育てる方にもわかりやすく解説

【バコパ(ステラ)の育て方】初めの育てる方にもわかりやすく解説

バコパという花を知っていますか?「小さな強さ」、「愛らしい」という花言葉が表す通り、ピンク、白、または淡い紫色のちいさな花を咲かせる愛らしい植物です。

花つきがよくとても丈夫であることから、寄せ植えの素材としてもよく使われています。名前は知らなくても、その花を見かけたことがあるかもしれませんね。

バコパは、別名「ステラ」ともいわれる南アフリカ原産の常緑の多年草です。開花期間が長く、春から秋にかけてその小さな愛らしい花を楽しめます。

丈夫で花を長く楽しめることからも、園芸植物として人気があるバコパを育ててみませんか?今回はバコパの基本的な育て方や、花をきれいに咲かせるポイントをご紹介します。

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キレイな花が咲くバコパを育てるのは難しくない

バコパは、原産地の南アフリカでは130種ほど自生しています。日本で流通しているのは「ステラ・コルダータ種」と園芸用に改良品種されたものが多いです。近年は「コスモホワイト」や「ガリバー」という花が大きいものや、重なり合うように咲く八重咲きタイプのバコパも出てきました。

バコパは茎がとても柔らかく、よく分枝する特徴があり、枝垂れて地面をはうように横に広がり、株をおおうように花を咲かせます。花壇の端、ハンギング(つり下げるタイプの鉢)やスタンド鉢に植えることが多いです。

クセのない小さな花は他の植物とも合わせやすく、寄せ植えでも大活躍します。丈夫で管理もしやすいことから、園芸初心者でも育てやすいといわれています。

バコパを育てるための年間スケジュール

バコパは常緑の多年草ですが、高温多湿に弱く、日本では一年草と割り切って育てたほうがよいかもしれません。意外と耐寒性もあるので、うまく育てられれば越冬も可能ではあります。ですが、値段も手頃なので、初心者であれば1年を目安にしたほうが気楽に育てられるでしょう。

バコパは種から育てることも可能ですが、あまり流通していないので、一般的には苗から育てます。バコパの苗は早春から出回り始め、春(3月から5月)と秋(9月から10月)に植え付けが可能です。

原産地である南アフリカの気候のように、1年を通して日当たりのよい場所で育てましょう。たっぷりと日に当てることで、株を丈夫に育てることができます。

しかし、先述のようにバコパにとって、高温多湿になる日本の夏は大変厳しい環境です。夏場は、日光が直接当たりすぎないよう半日陰で、風通しをよくして育てましょう。

寒さには比較的強いので、冬場でも霜に当たらなければ越冬可能です。日当たりのよい場所であれば、屋外で育てても大丈夫でしょう。寒冷地で育てる場合や霜が心配な場合は、日が入る室内や軒下に置いてください。

初めてバコパを育てるのであれば、管理がしやすい鉢植えで育てることをおすすめします。夏場の蒸れや冬場の霜で枯れるおそれがあり、時期によって設置場所に注意が必要なためです。そのほかには、特別な管理が求められるわけではありませんので、園芸初心者でも比較的育てやすいといえるでしょう。

初めてのパコパ植え付け

初めてのパコパ植え付け

バコパの苗は、すでに花がついているものもよく販売されています。花が多いことは苗の状態がよいことの証でもあるので、よい苗を手に入れやすいでしょう。

また、葉の色がよく根元がコンパクトで丈夫な株で、枝が四方へ広がっているバランスのよいものを選びましょう。葉の先が弱いものや変色しているものは避けるべきです。

植えるのに適した場所と植え方

先述したように、初心者であれば管理のしやすい鉢植えがおすすめです。茎は枝垂れてくるので、ハンギング、またはスタンドタイプの鉢が適しています。

鉢植えの場合は、市販の培養土で十分育ちます。春と秋によく成長するので、その時期に植え付けをおこないましょう。日当たりがよいほどよく育つので、同じ鉢に植える苗の数、そして植える間隔も調整が必要です。

また、バコパは地植えでも育てることができます。日当たりと風通しのよい場所であればうまく育てられるでしょう。

地植えにして枝垂れてくると、風が通らず蒸れやすくなってしまいます。バコパは蒸れに弱いので、ある程度枝垂れることができるように、花壇など地面からの高さがある場所に植えるのが望ましいです。

地植えの場合は、霜の心配のない春に植え付けをおこないます。腐葉土を混ぜた土を用意し、蒸れを予防するために水はけをよくしておきましょう。西日が当たる場所は夏場に乾燥しやすくなるので、植え付け場所には適していません。

バコパの花にはクセがなく、どんな植物とも合わせやすいので寄せ植えもおすすめです。寄せ植えをするときには、全体のバランスを想像しておくことが大切です。

バコパの花の色も大きさも、種類によってさまざまなものがあります。また、花のないタイプや斑入りのものあるので、合わせる植物や全体の構成を考えて、植えるバコパを選ぶのも楽しいですね。

植え替え・挿し木・株分け

越冬できたバコパは「植え替え」をおこなうと、根詰まりを防ぐことができ、さらに成長がよくなります。霜のおそれのない、春の暖かい日におこないましょう。根元の古い土を崩して1/3ほど落とし、ひとまわり大きな鉢へ植え替えます。あとは日当たりのよい場所で、水をたっぷり与えておきましょう。

バコパは挿し木で増やすことができる植物です。種があまり流通していないため、挿し木のほうが簡単に増やせるともいえます。バコパが成長しやすい3月から5月、または9月から10月に挿し木をおこないましょう。

挿し木は、使用する茎の固さがポイントです。先のほうの柔らかい茎ではすぐにしおれてしまいます。根元に近い、固くなった茎を選びましょう。

3~4センチメートルほどの長さに茎を切り、土に埋まる部分の葉は落とします。1, 2時間ほどコップなどに挿して十分に水を吸わせる水揚げをし、挿し木用の土に挿しておきます。比較的明るい日陰でしおれないよう乾燥に注意し、十分に根が生えたらそのまま地植えや鉢植えが可能です。

挿し木のほかに、株分けでもバコパを増やすことができます。株分けも植え付けと同じく、春または秋におこないましょう。

まずはバコパの株を土から掘り起こし、バランスよく茎がつくように、ナイフまたは手で切り分けます。ナイフを使用する場合には消毒しておきましょう。切り分けたところから菌が入ることで、枯れてしまうおそれがあるのです。

株分けし、それぞれ植え付けたあとは、日当たりのよい場所におきましょう。以降はたっぷり水を与えて、通常の植え付けと同様に育てていくだけです。

きれいな花をたくさん咲かすために剪定を

バコパは、日当たりや水やりの頻度に気をつけていれば、育てるのにそれほど手がかからないといわれています。しかし、花をきれいに咲かせ、高温多湿になる夏場を乗り切るためには、ある作業が必要になります。

切り返し

「切り返し」とは、本格的に夏が来る前に葉を落として少なくすることです。切り返しをすることで風通しをよくし、蒸れに弱いバコパを夏越しさせるのです。

また、風通しをよくすることは害虫発生の予防にもなります。切り返しをして株を休ませておくことで、秋にまた花を楽しむこともできるのです。

摘心(てきしん)

「摘心」は園芸でよく使われる植物の育成方法で、新芽を取り除く剪定のことです。植物の多くには、茎の先端の芽を優先的に成長させるメカニズムがあります。

優先される先端の芽を摘むことにより、新しい脇芽が増え株全体にボリュームを出すことができ、さらに花数も増えるのです。バコパの花は小さいので、数多くついたほうが華やかに見えますよね。

枯れた花は摘んでおくこと

枯れた花をそのままにしておくと株の養分が奪われ、新しい花がつきにくくなります。それだけでなく蒸れを引き起こして、病気やカビ、害虫発生の原因にもなります。

枯れた花はこまめに取り除いておきましょう。茎が柔らかく折れやすいので、作業の際にはバコパを傷つけないよう注意が必要です。

大切なバコパを育てるための管理方法

大切なバコパを育てるための管理方法

バコパは初心者でも育てやすい植物ですが、花を楽しむためには適切に管理することが大切です。植物も愛情をかけて育てれば、きちんと咲いてこたえてくれるでしょう。

水と肥料のやり方

鉢植えの場合は乾燥しやすいので、土の表面が乾いたらたっぷり水を与えましょう。バコパは乾燥に弱いので、冬場の乾燥にはとくに注意が必要です。また、夜中に地面の水分が凍る可能性もあるので、水やりは午前中におこないます。

地植えの場合、根付いてからの水やりはほとんど必要ありません。しかし、夏場の高温で地面が乾きすぎる場合や、冬場の乾燥には注意しましょう。ひどく乾燥している場合には、地植えでも十分に水やりをしましょう。

開花期間が長いので、花が咲く前に緩効性化成肥料を与えておくと、花を長く楽しむことができます。緩効性化成肥料とは、効き方がゆっくりで一定期間持続する肥料のことです。

鉢植えの場合、3月から10月のあいだは、2カ月に1回程度のペースで肥料を与えましょう。地植えの場合は、とくに肥料は必要ありません。

また、肥料が多すぎても花つきが悪くなる場合があります。花つきが悪く全体的に元気がないようであれば、肥料を与えるのを一旦やめ、様子をみて再開しましょう。

病害虫の心配は?

バコパは、かかりやすい病気はとくにありませんが、気をつけたいのが害虫です。とくにアブラムシや、オンシツコナジラミといった害虫がつくことがあります。

アブラムシは、植物の栄養を吸い取ってしまう厄介な害虫です。湿度が高いと大量に発生するので、風通しをよくしておくことが重要です。アブラムシを見つけた場合は、駆除剤を散布しておきましょう。

オンシツコナジラミは体長1~2ミリメートルの小さな白い虫で、この虫の排せつ物が付着した葉は、ススで汚れたように見えます。排せつ物が葉にたまってしまうと、バコパの光合成が阻害され、成長の具合が悪くなってしまうのです。

このような葉を見つけたら枝を短く切り返し、オンシツコナジラミごと枝葉を取り除きましょう。アブラムシの場合と同様に、駆除剤を散布しておくこともおすすめします。

挿し木・株分けでバコパを増やそう

バコパは多年草ではありますが、一般的には2~3年ほどの短命でもあり、大株になると枯れやすくもなります。バコパを長く楽しむためにも、大きくなったものは挿し木や株分けをしてあげましょう。

バコパは、種からも増やすことも不可能ではありません。しかし、自家不和合性という性質があるため、バコパ1種類だけで育てていてもあまり種がつかないのです。このことからも、挿し木または株分けで数を増やすことをおすすめします。

バコパを育てるときに用意するもの

バコパを育てるのが初めてであれば、やはり鉢植えがおすすめです。茎が枝垂れてくるので、ハンギングやスタンドタイプの鉢が適しているでしょう。つり下げたり、鉢の高さを保ったりすることで、枝垂れた枝葉の下にも風が通り、害虫の発生もおさえられます。

次に用土です。水はけのよい弱酸性の土壌を好みますが、市販されている草花用の培養土で十分です。

地植えの場合には、腐葉土を混ぜて通気性をよくしておきましょう。植え付けの際には元肥として、リン酸分の多い緩効性肥料も用意しておくのが望ましいです。

まとめ

バコパは丈夫で、育てる手間もそれほど必要ないため、初心者でも簡単に花を咲かせることができるでしょう。その花は愛らしく、長く楽しむことができ、どんな植物とも合わせやすいので寄せ植えでも大活躍します。

ですが、バコパは高温多湿に弱いので、しっかり夏場を乗り切るためには、切り返しという剪定作業が欠かせません。切りすぎないよう注意しながら、株全体に風が通るようにしましょう。

園芸初心者にとって剪定の加減は悩みどころですね。バコパに限らず、大切に育てている植物の剪定でお困りであれば、プロに相談してみることもひとつの解決方法です。

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