冬になるとスズメバチを含めたハチは死滅して、女王バチだけが冬眠をします。この時期だからこそ、一度スズメバチの1年の活動時期を見直してみてはいかがでしょうか。ハチ駆除の際にどの時期にハチが活発になるのかを知っておくだけでも、身を守ることに役立ちます。
目次
スズメバチの活動時期と危険な季節
まず、女王バチが冬眠から目覚めるのは2月から3月頃です。目覚めた女王バチは巣作りを始めます。そこから少しずつ働きバチを増やしていき、本格的な活動は4月から始まります。
この時期に早めにハチ駆除をやっておくと、後々巣の規模が大きくなってハチ駆除に手間取ることもないでしょう。
巣の最盛期は7月から10月頃です。こちらはスズメバチの種類によっても少し違いがありますが、基本的には繁殖の時期になると巣を守るために攻撃性を上げますので、かなり危険な季節となっています。
この時期に巣を見つけても絶対に近寄らないようにしましょう。すぐにハチ駆除の業者にご相談ください。
こうして10月を終えると新しい女王バチが交尾をして、次の世代が生まれることが決まります。そこでその年のハチの巣の役割は終わるのです。新しい女王バチは木の割れ目などに入り込み、冬を越します。
これがスズメバチの1年の生態です。近づいていけない時期には決して巣には近づかないようにしましょう。ハチ駆除の業者に相談をして、解決です。可能であれば春の段階で小規模の巣を駆除してもらいましょう。
スズメバチの生態
スズメバチの活動時期と生態は種類によって異なるので、ここから詳しく説明していきます。また、巣の特徴や、人が攻撃対象となってしまう場合についても紹介するので、ハチから身を守るための参考にしてみてください。
こんなにいる!スズメバチの種類
ここでは、日本に生息している代表的なスズメバチについてご紹介します。
【危険度MAX】
・オオスズメバチ
オオスズメバチは、世界最大のハチとして知られています。その大きさは女王バチで4~4.5cm、働きバチで2.7~4cm、雄蜂バチで3.5~4cmほどです。
そんなオオスズメバチは、毒性がとても強いことから、スズメバチのなかでもとくに危険なハチとしておそれられています。活動時期は5月~11月となっています。
・キイロスズメバチ
キイロスズメバチは、黄色い見た目をしているスズメバチで、国内に生息しているスズメバチのなかで最も小さい種類です。女王バチで2.5cm程度、働きバチで1.7~2.4cm程度です。しかし、体の大きさに反して巣はとても大きく、ひとつの巣に数百匹ものハチが暮らしています。
また、都市部の環境に適応していることから、国内で最も被害の多いスズメバチです。活動時期は5月~11月です。
・チャイロスズメバチ
チャイロスズメバチは黒と茶色の見た目で、1.7~2.7cmほどの大きさをしています。活動時期は5月~10月です。チャイロスズメバチは、ほかのスズメバチの巣を乗っ取って自分の巣にしてしまうという特徴があります。国内での生息数は多くありませんが、毒針が発達していて、大変危険なハチです。
・モンスズメバチ
モンスズメバチの活動時期は5月~10月です。体長は2~3cmほどと、やや大きめです。モンスズメバチの最大の特徴は、夜間にも活動することです。昼に活動し、夜間には巣に戻っているハチがほとんどですが、モンスズメバチは夜間でも活動します。
そのため、ハチが巣に戻っているタイミングが少なく、すべてのハチの駆除が難しい種類でもあります。
【穏やかだけど注意】
・コガタスズメバチ
オオスズメバチと同様、5月~11月に活動するコガタスズメバチ。名前に「コガタ」とついていますが、実際はそれほど小さくはなく、女王バチが2.5~3cm、働きバチが2~2.7cm、雄バチが2.6cm程度です。
オオスズメバチと大きさを比較されたことで、「コガタスズメバチ」という名前がついたようです。
コガタスズメバチは都市部でも活動していて、民家の生垣や、軒下などに巣をつくることもあります。ですので、自然の多い地域だけに生息しているハチと比較すると、遭遇する機会の多いハチです。
・ヒメスズメバチ
ヒメスズメバチは、女王バチも雄バチも働きバチも大きさがあまり変わらず、どれも2.5~3.7cmほどです。性格がおとなしいことで知られていますが、一度敵と認識されると容赦なく攻撃してきます。
巣の規模は小さく、ひとつの巣に数十匹ほどのハチしかいません。活動時期は5月~9月です。
・クロスズメバチ
クロスズメバチはスズメバチのなかでも小さい種類で、女王バチは1.5cm程度、働きバチが1.1cm程度、雄バチは1.3cm程度の大きさです。
都市部ではあまり見かけず、山に巣をつくります。さらに、土の中に巣をつくるので、見かける機会は少ないでしょう。しかし、3月~12月と長期にわたって活動するので、12月ごろでもクロスズメバチに襲われる危険性があります。
「冬ならハチに刺されないだろう」と油断せず、山に行く際はハチ対策をしっかりしておきましょう。
【危険な外来種】
・ツマアカスズメバチ
ツマアカスズメバチはインドネシアのジャワ島を原産地とするハチで、4月~12月という長い活動時期が特徴の外来種です。日本では対馬で発見されています。ミツバチを捕食してしまうほど攻撃性が高く、巣を刺激すれば人に対しても執拗に攻撃してきます。
海外ではツマアカスズメバチに刺されて死亡した例もあります。
また、繁殖力も高く、対馬だけではなく九州地方でも見つかっていて、今後さらに生息地を拡大していくことが予想されています。
スズメバチの巣の特徴
次にスズメバチの巣の特徴について見ていきましょう。スズメバチの巣の形は、種類によって細かな違いはあるものの、大きな特徴は共通しています。
はじめのうちはトックリを逆さにしたような形をしていますが、働きバチが増えて本格的な巣作りが進むと巣の形が球体に変わっていきます。
巣の場所や規模はスズメバチの種類によって異なり、オオスズメバチやヒメスズメバチのように木の穴の中や天井裏などの閉鎖空間に巣をつくるものと、コガタスズメバチやツマグロスズメバチのように軒下や木の枝などの開放空間に巣をつくるものがいます。
また、キイロスズメバチやモンスズメバチのように、はじめは閉鎖空間に巣をつくり、規模が大きくなってくると開放空間に引っ越すものもいます。
巣の規模は、ヒメスズメバチのように数十匹しかハチがいないものもいれば、キイロスズメバチのように1つの巣の中に数百匹ものハチがいるものもいます。
詳しくはスズメバチの巣の特徴をまとめた記事をご覧ください。
スズメバチの攻撃対象とは
スズメバチを見かけると、「刺されるのではないか……」と不安になってしまいますが、スズメバチは通りかかる人をむやみに刺すことはほとんどありません。スズメバチの攻撃対象となるのは、以下のようなときです。
- 巣を攻撃してくる敵とみなした場合
- 自分や仲間が襲われると判断した場合
巣を刺激したり、慌てて手で振り払う、大声を出すなどの激しい動きをしてしまうと、自分や仲間を襲う敵だとみなされて攻撃対象となるおそれがあります。スズメバチに遭遇した場合は、静かにゆっくりとその場を離れましょう。
カチカチ音は”攻撃するぞ”の合図
スズメバチの攻撃対象になっても、いきなり襲われるわけではありません。スズメバチは攻撃対象となった敵に対して以下のような行動を取ります。
- 「カチカチ音」を出す
- 羽音をさせる
- 敵の周囲を飛び回る
これは敵に対する警告の合図で、ハチがこれらの合図をしてきたときに立ち去らなければ、攻撃されてしまいます。このような合図をしてきたら、その場を後ずさりするように、静かに離れてください。
スズメバチの生態の詳細はこちらをご覧ください。
スズメバチは危険生物。立ち向かわずに業者へ連絡を
スズメバチの巣を発見した場合、業者に駆除を依頼することをおすすめします。自分で巣を駆除しようとして刺激すると、敵とみなされて攻撃対象となってしまうため、ハチの群れに刺されてしまうおそれがあります。
一方、業者に依頼すると、ハチの巣駆除のプロが、知識や技術を駆使して作業をおこなってくれるので、より安全に駆除をすることができるのです。
ハチ110番では全国各地の実績のある加盟店と多数提携しており、ハチの巣駆除のプロが安全に撤去致します。ご自身の安全を確保するためにも、ぜひハチ110番をご利用ください。
スズメバチから身を守るために大切なこと
スズメバチから身を守るための対処法を知っておくことで、刺されるリスクを減らすことができます。そこで、ここからはスズメバチから身を守るための対策をご説明していきます。
スズメバチの襲撃を避けるための3箇条
スズメバチは、種類によっては都心部などに生息しているものもいますが、スズメバチは自然の多いところで巣をつくることが多いです。
また、夏はスズメバチが活発に活動している時期なので、夏休みなどに自然の多い場所に行く際はとくにハチ対策に力を入れる必要があります。そこで、まずはキャンプやハイキングなど、自然の多い場所に行くときにおこなうべき対策について見ていきましょう。
具体的には、以下のような方法でハチに刺されるリスクを減らすことができます。
- 香水や化粧品などの使用を避ける
- 黒いものを身に着けない
- 肌を露出しない
スズメバチはフェロモンで仲間とやり取りするため、嗅覚が発達しています。そのため、強い香りのする香水や化粧品、整髪料はスズメバチにとっては刺激臭となってしまい、攻撃されてしまうおそれがあるのです。
また、服装にも注意が必要です。スズメバチはその天敵であるクマの見た目が黒いことから、黒いものに反応してしまうという説があります。
また、スズメバチは色を判別することができず、白黒で見えているといわれているので、黒と認識されるような赤、青などの濃い色の服を着ている場合にも襲われる場合があるのです。アウトドアに出かける際は、明るい色の服を着るようにしましょう。
その際、万が一刺されてもなるべく被害が小さくなるよう、長袖・長ズボンを着ることをおすすめします。
スズメバチの巣を見つけたら静かに離れよう
スズメバチの巣を見つけた場合には、近づかずにゆっくりと離れてください。スズメバチの巣に近づいたり刺激したりすれば、スズメバチに攻撃されてしまうおそれがあります。
巣を見つけていない場合でも、スズメバチが「カチカチ」という音を鳴らしたり、周囲を飛び回ったりしたらハチの巣に近づいている可能性が高いので、その場をゆっくりと離れましょう。
スズメバチと鉢合わせしてしまったときは……
スズメバチと鉢合わせてしまったときは、姿勢を低くしてゆっくりとあとずさりをしてください。スズメバチは、真下は視界に入っていないといわれており、姿勢を低くして頭や首を守ることで攻撃されるリスクが減ります。
ハチを刺激して余計に興奮させてしまうかもしれませんので焦って振り払ったり激しい動きをしないようにしましょう。
【もしもの対処法】こんなときどうする?
スズメバチが部屋に入ったり運転中の車の中に入ってきたりすると、すぐに逃げることができません。ここからは、すぐに逃げることができない場合の対処法について見ていきましょう。
部屋に入ってきた
ハチが逃げられるように、窓は開けたままにしておいてください。また、強い香りのする化粧品や香水、ジュースやお菓子などは部屋の外に持っていき、なるべくハチから離しておきましょう。
また、ハチは明るい方向に向かう習性があります。姿勢を低くしながら部屋を暗くして、外に出て行くのを待ちましょう。
ハチが部屋の中に入ってきた場合、駆除スプレーを使って撃退する方法もあります。殺虫剤を使うときは、最低でも1mは離れた位置から、ハチが動かなくなるまでかけ続けましょう。
ちなみに、スプレーのなかでも「ピレスロイド」という成分が入ったものは即効性があり、効果が高いのでおすすめです。もしものときのためにハチ駆除スプレーを用意したいという方は参考にしてみてください。
運転中の車に入ってきた
運転中の車の中に入ってきた場合は、まずは窓を開けて、車を止められる場所を探して止め、姿勢を低くしてハチが去るのを待ちましょう。
追い出そうとしてハチを刺激したり激しく動いたりすると、攻撃されてしまうリスクも高まるので、ハチが外に出て行くまではできるだけ動かないようにしてください。
スズメバチ駆除は早めに!こんな理由があります
万が一、家の敷地内にスズメバチの巣ができてしまった場合は、早めに駆除しなければなりません。なぜなら、放置すると巣の規模が大きくなってハチも増えるので、攻撃されるおそれが高まるからです。また、近所にハチが飛んで行き、近隣の方が刺されてしまう場合もあります。
また、ハチに刺されると激しい痛みに襲われるだけではなく、「アナフィラキシーショック」を起こすおそれもあります。
アナフィラキシーショックとはハチの毒によって起こるアレルギー反応のことで、嘔吐、意識障害、呼吸困難などの症状にかかります。最悪の場合、死に至ることもあるのです。
このように、自分だけでなく近隣にも命の危険が及ぶため、スズメバチの駆除は早めにおこなってください。また、自分での駆除は危険をともないますから、業者に依頼しましょう。
【スズメバチの巣の駆除】依頼したら費用はどれくらい?
スズメバチの駆除を業者に依頼する場合に、多くの方が気になるのが費用ですよね。費用は、10,000円~30,000円程度が相場です。また、危険性が高いオオスズメバチは18,000円~38,000円程度と高額です。
これに加えて、作業難易度によっては追加料金がかかる場合があります。たとえば、高所に巣がある場合や巣の規模が大きい場合などです。ほかにも、業者によっては出張費や処分費などがかかることがあります。
詳しくは蜂の巣の駆除費用相場をまとめた記事をご覧ください。
より正確な料金を知るためには、業者に見積りを取ることをおすすめします。「現地まで見積りに来てもらっている余裕がない!」という場合は、電話で大まかな料金を教えてくれる業者もありますので、問い合わせてみてください。
ちなみに、自治体によっては、蜂の巣駆除を業者に依頼した場合に一部費用を負担してくれるところもあります。費用を負担してくれる条件や金額は自治体によって異なるので、少しでも費用を抑えたい方は調べてみてもよいかもしれません。
詳しくは自治体の補助金をまとめた記事をご覧ください。
命を守るためにも…スズメバチの巣の駆除はプロにお任せください
スズメバチの駆除は業者に依頼することで、より安全に確実におこなうことができます。ひとりで悩んでしまう前に、業者に依頼しましょう。自分に合った駆除業者を依頼するためにも、業者選びの際は以下のようなポイントを確認してください。
- 迅速に対応してくれるか
- 実績が多いか
- スタッフの対応
ハチの駆除は緊急を要する場合も多いので、迅速に対応してくれる業者を選ぶことが重要です。年中無休で営業している業者や24時間電話相談に対応している業者もありますので、そういったところを選ぶとよいでしょう。
また、実績の多さも確認しておきましょう。実績が多い業者は、それだけたくさんの人に選ばれているということなので、より安心して依頼することができます。
また、実績が多いということはそれだけ多くの経験を積んでいるということでもあり、技術面でも安心して依頼することができるでしょう。
このほか、スタッフの対応も重要です。ハチ被害は命に関わるものなので、不安な方も多いでしょう。その際、スタッフが質問に丁寧に答えたり、再発防止についてのアドバイスをくれたりして、親身に対応してくれると、不安や疑問を取り除くことができます。
ハチ110番では、全国に多数の加盟店があり、24時間365日電話受付しておりますので、迅速な対応が可能です。ご依頼いただければ、実績のあるハチの巣駆除のプロが作業に伺い、最善の方法での駆除、再発防止をおこないます。
「ハチが怖いからすぐに来てほしい」「駆除が必要かわからないけど相談だけしたい」などのハチに関するお悩みは、ハチ110番にお任せください。