アブチロンはきれいな赤が特徴的な、とても美しい花を咲かせます。この花は、毎年新しい枝から生えるため、古い枝をバッサリと剪定することによって若い枝をよく伸ばし、たくさんの花を咲かせるようにできます。
本コラムでは、美しく花を咲かせるためのアブチロンの正しい剪定方法や切った枝の活用方法、それから元気に育てるコツまでをご紹介しています。適切なお手入れをおこなってすてきな庭をつくりましょう。ぜひともご活用ください。
アブチロンの剪定方法
まずはアブチロンの剪定に適した時期や方法、花を多く咲かせるために必要なお手入れ方法である花がら摘みのやり方について紹介していきます。
・アブチロンの剪定
アブチロンの剪定は樹形を整えるだけでなく、新芽がつきやすくなることで花付きをよくすることができます。お手入れをすれば、美しい花をより多く見ることができるのです。
剪定に適した時期は、4月から6月です。この時期には、強剪定といい樹形を整えたり古い枝を切り詰めたりするために多くの枝を短く切ってしまっても回復が早いです。枝を半分くらいの位置で切り戻しをおこないましょう。他の枝に絡まるなど成長の妨げとなる枝、弱い元気のない枝などは幹の近くから切ってしまいます。
伸びすぎてしまった枝は、冬を除いていつでも剪定をおこなうことができます。春のうちに強剪定をおこない、秋には夏の間に伸びてしまった枝を整える程度に切るなど、時期によって剪定の方法を調整すると元気に育てることができますよ。
・花がら摘み
花がら摘みとは、咲いた後の萎んだ花を摘むことで種子をつくらせない方法です。花の後に種子をつくってしまうとそこにエネルギーが渡ってしまうため、花の時期が短くなってしまいます。長い間花を楽しみたいときには萎んだ花を摘み、花の咲く期間をのばしていきましょう。
花がら摘みは花びらだけでなく、花のガクから摘みとります。ガクがのこっていると種子がつくられてしまうので、花のガク近くの茎から切り落としましょう。
アブチロンの花をきれいに咲かせるコツ
アブチロンの花をキレイに咲かせるために育てるなかで気をつけたいことをまとめました。
・適した栽培環境
アブロチンは日当たりと風通しのよい場所を好みます。日当たりが悪いと花付きが悪くなってしまい、枝もほそくなってしまいます。また、風通しが悪いと病害虫が発生しやすいため、植える場所には気をつけて邪魔な枝は剪定などお手入れをして気をつけましょう。
寒さにはあまり強くないため、寒冷地では枯れてしまうおそれがあります。冬に気温が3度以下になる地域で育てる場合には、鉢植えなどにして冬の間は屋内で育てましょう。冬の間は寒さに耐えかねて落葉してしまうことがありますが、枝の先を少し切って緑がかっているようならまだ生きています。この状態であれば春には芽吹く可能性があるため、たまに水やりをおこなって春を待ちましょう。
・水やり/肥料
暖かい時期は生長期であるため、水をよく吸い取ります。土が乾いたら水をしっかり与えましょう。冬の間は水のやりすぎだと根腐りを起こす原因となってしまいます。土の乾きに気づいたときに、たまに水やりをしてあげましょう。
花がら摘みをおこなうことで春から秋にかけて花を咲かすことができますが、元気に咲かすためには肥料は欠かせません。花が咲く期間には月に数回ほど液体肥料を与えて、肥料を切らさないようにしましょう。
・植え付け/植え替え
植え付けは春から初夏にかけてか、秋の暑すぎない時期におこないましょう。植え付けの際には、事前に土に腐葉土など混ぜ込んでおきます。植えてからはこまめに水やりをおこなってください。
鉢植えの場合には、2年に1度ほどのペースで大きな鉢に植え替えをおこないます。生長しても小さい鉢のままでいると根づまりをおこしてしまい、生長や花付きが悪くなってしまいます。鉢の底から根がでていたら鉢が小さくなっている合図です。植え替えをおこないましょう。
・病害虫
アブチロンは病気には強いですが、害虫が発生するおそれがあります。アブラムシやハマキムシの被害にあうことがあり、これらは大量発生によって植物の養分を吸い尽くして枯らすこともあります。害虫は見つけ次第、害虫用の薬剤を用いて駆除をおこないます。
枝が密集していると風通しが悪くなり害虫がつきやすくなるほか、害虫がついていることに気がつきにくいなどデメリットが多いです。剪定をおこなって不要な枝を切り落とすことで、風通しをよくすることができます。アブチロンを元気に育てるためにも、剪定は欠かせません。
アブチロンにはいろんな品種がある
アブチロンは熱帯地域や亜熱帯地域に自生しています。暖かい気候を好み、鮮やかな花を咲かすことから室内置きの観葉植物とされることも多いです。数百種類あるというアブチロンのなかから人気の高いものを紹介します。
もともと温暖な地域に生えていたことから、寒さに弱いアブチロンですが、寒さに強いウキツリボクという種類があります。これは、ブラジル原産の種類で、赤色の提灯のような花の形容から「チロリアンランプ」とよばれることもあり、とても特徴的なキレイな花を咲かせてくれます。
また、「初恋」という黄色とオレンジのグラデーションがキレイな花を咲かせる種類もあります。茎から垂れたように下向きに咲くアブチロンの可憐な雰囲気をよく感じられるとてもかわいらしく、人気のある種類です。
アブチロンといえば、暖色のイメージがありますが「ホワイトキング」という5センチメートルほどある大きな白色の花を咲かす種類もあります。この種類は生長しやすく、1メートル以上に育つこともあるくらいです。
種類によって色とりどりの花を咲かすアブチロンですが、美しい花を咲かすために剪定は欠かせません。花をたくさん付かせるために、日ごろのお手入れをしっかりおこないましょう。自分で剪定をおこなうのは不安というときには、プロに相談することをオススメします。
剪定業者に依頼する際には、料金が基本作業費+出張費+ごみ処分費という内訳であることが多いです。業者によっても費用の計算方法や料金設定が異なるため、まずは見積りを依頼してみましょう。
弊社では、電話相談を年中無休で受け付けています。お客様の相談内容によって対応できる業者を派遣できますので、お気軽にご相談ください。
まとめ
アブチロンの剪定は、花付きに大きな影響を与える大切なものであることがわかりました。しっかり剪定をおこなって新芽をつけさせ、キレイな花を多く咲かせたいですよね。そのためには、日ごろからしっかりと手入れをおこない、健康に育てることも大事です。正しい方法で育てることで、元気で美しいアブチロンを育てていきましょう。
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