ヤマトアシナガバチは、絶滅危惧種にも指定されている珍しい蜂です。日本中の公園や山に生息しているにもかかわらず、個体数が少ないため滅多にお目にかかれません。
このコラムでは、なかなか見る機会のないヤマトアシナガバチの生態や巣の特徴、ほかのアシナガバチとの見分け方をご紹介していきます。興味のある方はぜひご覧ください。
目次
ヤマトアシナガバチの生態
ヤマトアシナガバチは蜂目スズメバチ科アシナガバチ属の昆虫です。体の大きさは15~22mmほどで、アシナガバチのなかでは普通くらいの大きさでしょう。
本州・九州・四国など全国的に幅広く生息しており、公園や山などでその姿を見ることが可能です。しかしその個体数は非常に少なく、レッドデータとよばれる環境省の指定している絶滅危惧種のリストにも載っています。
攻撃性は非常に低く、巣を刺激しない限り刺されるということはほとんどないでしょう。越冬することもあるそうです。
ヤマトアシナガバチの見た目
体色は基本的に黒色で、褐色の斑紋があります。もっとも特徴的なのは背中にあるカブトの飾りのような模様でしょう。縦に伸びる帯のような形で、この模様さえ確認できればほかのアシナガバチと見分けることができます。
ヤマトアシナガバチの巣の特徴
ヤマトアシナガバチの巣は草木の茎や細い枝に作られます。巣はシャワーヘッドのような形で、色は灰褐色です。育房とよばれる六角形の部屋が複数ついており、そのなかで幼虫を育てます。
育房には黄緑色のフタがかぶせられており、これがヤマトアシナガバチの巣の特徴です。同じ色のフタを作る種類はキボシアシナガバチくらいで、ほかのアシナガバチの巣とは簡単に見分けることができるでしょう。
営巣がはじまる時期は4月下旬くらいで、巣は女王バチが一匹でつくりはじめます。巣の規模は非常に小さく、働きバチは10匹ほどしかいません。
ヤマトアシナガバチとよく似ている種類
アシナガバチのなかには、ヤマトアシナガバチとよく似た蜂もいます。ヤマトアシナガバチに比べて危険な種類も多いため、正確に見分けられるようほかの蜂の特徴も知っておきましょう。
よく似た蜂の種類1:セグロアシナガバチ
体長は21~26mmほどと、アシナガバチのなかではとくに大きなサイズです。攻撃性が高く、巣に近づいただけで群れを作って攻撃してくることもあります。
ヤマトアシナガバチとは背中の模様で区別が可能です。羽の後ろの部分が黒くなっているなら、セグロアシナガバチと判断できます。
よく似た蜂の種類2:キアシナガバチ
体長は21~26mmで、こちらもアシナガバチのなかでは大きな部類です。攻撃性も毒性も非常に強く、アシナガバチのなかでもっとも危険な種類といわれることもあります。
ヤマトアシナガバチとは非常によく似ていますが、ポイントはやはり背中の模様です。ヤマトアシナガバチがカブトの飾りのような模様をしているのに対し、キアシナガバチは足跡のような形をしています。
アシナガバチをよく見る……刺される前に駆除しておこう
「セグロアシナガバチやキアシナガバチをよく見かけるようになった」という場合は注意が必要です。もしかしたら、近くに巣を作られてしまっているのかもしれません。アシナガバチは巣に近づかれると、巣を守ろうとして攻撃してきます。身近に巣を作られると巣に近づいてしまう可能性が上がるため、刺される危険性も高まってしまうのです。
アシナガバチに刺されると、アナフィラキシーショックをおこして呼吸困難などの症状がでることがあるため、身近にある巣は早急に駆除しておいたほうがよいでしょう。
巣の駆除は各自治体に依頼できる場合もあります。ただ、アシナガバチは害虫を食べる益虫としての側面もあるため、駆除してもらえないことは多いです。自分で駆除をするにしても刺される危険が伴うため、駆除は信頼できるプロにまかせることをおすすめします。
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