蜂が嫌がる音が存在するという噂がありますが、この噂にはある程度根拠があります。蜂には聴覚があり、ミツバチが音を使って仲間とコミュニケーションをとっているのは事実だからです。
聴覚がある以上、人間と同じように音に不快感を感じることも考えられます。音で撃退できるという保証はありませんが、音が聞こえていることは確かです。
このコラムでは、蜂の聴覚と蜂の撃退にオススメの方法をご紹介していきます。
蜂を確実に追い払うには、殺虫剤を使用して巣ごと蜂を駆除することが重要です。音を使用して効果的に蜂予防できる可能性はありますが、当サイトが調査した限りでは、音による確実な蜂対策はありませんでした。
蜂は一度巣を作ると、なかなかその場から離れようとはしません。蜂が苦手である木酢液やハッカ油など、匂いを使用した対策も巣が作られてからでは効果が弱いです。
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蜂が嫌がる音とは?蜂の聴覚について
蜂が嫌がる音があるか、確実なことはいえません。しかし、蜂の聴覚について調べてみると、少なくともどのような音が聞こえているのかは知ることができます。蜂に聞こえる音を使って撃退できるか実験をしてみることはできるでしょう。ここでは蜂の聴覚がどのようなものか、蜂が聴覚をどのように使っているのかを、ミツバチを例に挙げて解説していきます。
蜂の聴覚
蜂にはジョンストン器官と呼ばれる器官があります。ジョンストン器官は触角の根元にあり、触角の動きを刺激として受け取ることができる器官です。つまり、蜂にとっての触角は人間でいえば鼓膜のようなもので、触角を使って音を聞き取っているのです。音(空気の振動)が触角に伝わり、触角が震えることで音として認識するのが蜂の聴覚の仕組みです。
ものには共振周波数というものがあります。これは音や振動を受けたときにそのものが振動する、共振と呼ばれる現象が起こる周波数です。人間の鼓膜や蜂の触角にも共振周波数があり、鼓膜や触覚が震える、共振周波数の音だけを聞き取ることができます。この共振周波数がいわゆる可聴域(聞くことのできる音)です。
共振周波数は、蜂の種類によって異なるかもしれませんが、ミツバチの触角では265 Hz~350Hzとされています。いっぽう人間の可聴域はおよそ20Hz~20000Hzで、ミツバチの可聴域はかなり狭いということになります。また、ミツバチは触角だけでなく、全身に生える毛の振動でも音を聞き取っているといわれているのです。
音でコミュニケーション
ミツバチは昆虫の中でもとくに社会性が高く、高度なコミュニケーションをおこなう昆虫です。音を使ったコミュニケーションも使っています。ミツバチは羽音のほか、体を振動させて音を出すこともできます。体を振動させるコミュニケーションはダンスコミュニケーションと呼ばれ、巣の中ではおもにこの方法で情報を伝達しているようです。
ミツバチはこれらの音を、外を飛んでいるのが仲間か敵かの判別、敵が来た際の警告や威嚇、さらにはよい蜜源がどこにあったかなどといった情報伝達に使っています。
音で撃退できる保証はない
以上のことから、ミツバチはもちろん、そのほかの蜂も音に対してなんらかの反応をする可能性があることが推測できます。しかし、どの周波数の音にどういった反応をするのか、ということまではわかりません。
場合によっては意味がなかったり、敵と認識されて攻撃されてしまったりすることも十分考えられます。撃退したい際には音以外の方法を使うのが賢明でしょう。
また、小さなミツバチと言えど大群に一斉攻撃されてしまったり、アナフィラキシーショックで命に関わる事態におちいるケースも実際に起きています。危険を感じたらその場を離れる、迷ったときはプロに相談するといった、身を守る行動を最優先しましょう。
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蜂対策にオススメの3つのグッズ
明確に蜂が嫌がる音が見つかっていない現状では、ほかの方法で撃退するほうが確実です。ここからは、蜂に巣をつくられないための予防に有効な対策グッズについてご紹介していきます。
ここで紹介するのは、駆除ではなく、あくまで忌避効果を目的としたグッズです。駆除方法についてはのちほど解説します。
木酢液
はじめに紹介するのは木酢液です。木酢液とは木炭をつくる際に出る煙からつくられたもので、酸っぱい煙のにおいがする液体です。ホームセンターなど、園芸用品を扱うお店で購入することができます。
蜂をはじめとした虫は、火や煙、刺激の強いにおいを嫌います。木酢液を入れた容器を近くに設置したり、薄めて散布したりすることで蜂が寄り付かないようになります。注意点として、そのにおいの強烈さがあります。人によっては苦手なこともあるため、散布せず置くだけにしたり、少量だけ散布したりして試してみることをオススメします。
ハッカ油
ハッカ油も蜂を寄せ付けない効果があります。蜂をはじめとした虫は、精油に含まれる成分を苦手とすることが多いです。蜂はメントールを苦手としており、ハッカ油だけでなく、メントールの含まれる精油であれば忌避効果が期待できます。ハッカ油の成分は70~90%がメントールであるため、蜂の忌避にはとくに効果が高いのです。
ハッカ油を10倍ほどに薄めてスプレーなどで散布しておくとよいでしょう。注意点として、ハッカ油の原液の取り扱い方があります。ハッカ油の原液は、プラスチックを溶かしてしまうほど刺激が強い液体です。直接触れるとかぶれたり、痛みを感じたりすることがあるため、手袋を着用するなどして皮膚に触れないように注意しましょう。
燻煙剤
燻煙剤も蜂避けに効果があります。大量の煙を出し、そのにおいや成分を付着させることで忌避効果が期待できます。蚊取り線香でも効果はありますが、煙が少ないぶんそれほど強い効果はありません。
ただ、燻煙剤を使った方法はその性質上、閉鎖空間でしか使えません。屋根裏や床下などであれば有効ですが、開放空間では煙がとどまらないため、ほとんど意味がないのです。効果の持続期間はおよそ2週間ほどです。また、使用する際には使用方法をよく読んで、人体や近隣に影響を与えないように注意しましょう。
殺虫スプレーの使用は危険
巣が小さいと殺虫スプレーで駆除してしまおうと思うかもしれませんが、油断してはいけません。既に巣をつくられている場合、中に多くの蜂がいる可能性があり、確実に駆除できるようにしないと襲われてしまうおそれがあります。小さいからといって甘く見ないようにしましょう。
ですが、巣がつくられる前であれば、殺虫スプレーは有効です。蜂用の殺虫スプレーの中には忌避効果があるものもあり、使い方も比較的簡単です。持続期間も2週間ほどで、定期的に散布しておけば蜂に悩まされることはなくなるでしょう。
蜂の巣ができてしまったときの対策
万が一巣をつくられてしまっていた場合、先ほど紹介した予防方法では対処は難しいでしょう。その場合は駆除する必要があります。ここからは蜂の巣をつくられてしまった場合の対処法についてご紹介していきます。
不用意に近づかない
蜂の巣をつくられた場所が生活空間とそれほど近くない場合、無理に駆除する必要がないこともあります。蜂は基本的にそれほど凶暴ではなく、こちらから刺激しなければ攻撃してくることは多くありません。不用意に近づいたりしなければ危険性が低い場合もあるのです。
ただ、家の軒先など、生活空間のそばにつくられてしまった場合は早めに駆除しなければなりません。凶暴でないとはいえ、近づけば攻撃される可能性は高くなります。どうしても近づかなければいけないような場所にある場合は、巣が大きくなる前に駆除しましょう。
蜂の種類を確認する
蜂の巣を見つけたら、その蜂がどの種類なのか確認するようにしましょう。さきほど、基本的には凶暴ではないと述べましたが、スズメバチは例外です。縄張りが広く凶暴で、刺された場合の危険性も段違いです。もしもスズメバチであった場合、巣の場所が生活空間から遠かったとしてもすぐに駆除するようにしましょう。
【種類の見分け方】
●スズメバチ
外見:オレンジ系の色。体長は2~4cmほど。足が黒い。
巣の場所:閉鎖空間。
巣の外見:丸い外殻に覆われていて、白、茶色、灰色のウロコ模様が特徴的。巣づくり初期は逆フラスコ型。
●アシナガバチ
外見:発色のよい黄色。体長は2cm前後。名前どおり長い脚を垂らして飛ぶ。脚は黄色い。
巣の場所:開放空間。
巣の外見:白く、巣穴がむき出しになったシャワーヘッド型。
●ミツバチ
外見:淡い黄色、もしくは茶色っぽい。びっしり生えた細かい毛が特徴。
巣の場所:閉鎖空間。
巣の外見:巣穴がむき出しで平べったく、下か横に伸びていく。規模が大きくなると巣盤の枚数が増える。
アシナガバチやミツバチは比較的穏やかですが、スズメバチは危険です。スズメバチの巣であることがわかったら、絶対に近づかないようにし、自分での駆除も避けましょう。
駆除方法
種類がどれであれ、蜂の駆除には危険がともないます。自分で駆除できるのはスズメバチ以外の蜂で、巣の規模がまだ大きくない場合です。具体的には巣作りを始めて間もない、4~6月のあいだです。それ以外の場合は業者に依頼して駆除してもらうようにしましょう。ここでは自分でできる、巣が小さい場合の駆除方法を解説します。
【小さい蜂の巣の駆除方法】
●準備するもの
・蜂用殺虫スプレー
・防護服(肌が露出しない、袖や襟のすき間を塞いだ厚手の服装で代用可能)
・懐中電灯
・ゴミ袋
・ほうき
・ちりとり
・ハサミ
●手順1.暗くなるまで待つ
蜂の駆除は夕方以降におこないます。蜂は昼間のうちに活発に活動して餌を探しにいき、日が暮れると巣に戻って休息します。休息しているあいだは動きが鈍くなるため、駆除に適しているのです。
また、昼間に駆除するとすべての蜂を駆除できず、戻ってきた蜂に再び巣をつくられたり、巣を失って攻撃的になっている蜂に刺されるたりするおそれがあります。刺されるリスクを抑えるため、駆除は夕方以降におこないましょう。
●手順2.スプレーの射程範囲まで近づく
防護服を着て、スプレーの届く範囲まで近づきます。ほかの人を巻き込まないように、周りに人がいないか確認しましょう。懐中電灯の光を巣に直接当てると蜂を刺激してしまうため、直接は当てないように気を付けましょう。
●手順3.スプレーを噴射する
巣全体に掛かるようにスプレーを噴射します。蜂が外側に出ていても気にせずに噴射します。驚いた蜂が続々と外に出てくるかもしれませんが、ひるまずに蜂が出てこなくなるまでしばらく噴射し続けましょう。
●手順4.巣を除去する
蜂が出てこなくなったらハサミで切り取るか、棒でつつき落とすなどして巣を除去しましょう。地面に落ちた蜂をほうきとちりとりで集め、ゴミ袋に巣と一緒に入れます。このとき、飛べなくてもまだ生きている蜂がいる可能性があるため、手で直接触るのは避けましょう。最後にゴミ袋の中にスプレーを噴射し、密閉します。巣は可燃ゴミとして捨てましょう。
基本的には業者に依頼しよう
蜂の巣駆除の手順を紹介しましたが、小さくても、穏やかな蜂でも、危険がともなうのは間違いありません。少しでも不安を感じるようであれば無理をせず、業者に駆除を依頼するようにしましょう。スズメバチ以外の毒はそれほど強くなく、それだけで命に関わることはほとんどありません。
しかし複数回刺されると、毒が弱くてもアナフィラキシーショックで死に至る可能性が高まります。巣の駆除では多数の蜂を相手にし、さらに危険が増すため、蜂の駆除は基本的に業者に任せるのが安心です。
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