夏になると、蜂の活動が活発になり、不意に蜂の巣を見つけてしまうこともあるかもしれません。「自分で撤去するのは危ないし、このまま放置しても大丈夫かな?」と悩んでしまいますが、蜂の巣を見つけた場合、とくにスズメバチやアシナガバチの巣は放置するほど事態が悪化するため、できるだけ早く撤去するのが賢明です。
今回はアシナガバチの巣を放置してはいけない理由や、時期による巣の危険度、蜂の巣を見つけたときの対処法について詳しくご紹介します。
この記事を参考に蜂の巣をスムーズに撤去し、巣の巨大化やしつこい再被害をブロックしましょう!
アシナガバチに刺されないようにするためには「とにかく近づかない・刺激しない」ことが大事です。比較的おとなしいアシナガバチも夏になると攻撃性が高まります。
うっかり巣に近づいてしまうと襲われるおそれがあるため、注意が必要です。玄関やベランダなど、普段生活するうえで使用する場所に巣がある場合は、近づかないことが難しいためお早めに駆除することをおすすめします。
アシナガバチに巣を作られてしまった方、アシナガバチの被害が心配な方は、当サイト「ハチ110番」まで一度ご相談ください。蜂が繁殖してしまう前に迅速な対応で駆除いたします!
目次
アシナガバチの巣を放置してはいけない3つの理由
まずは、アシナガバチの巣を放置してはいけない理由について、3つご紹介します。「アシナガバチの巣って放置しても大丈夫なの?」と思う方は、以下の内容を読み、理解を深めましょう。
【理由1】蜂に攻撃されるリスクが高まる
アシナガバチは比較的大人しい性格だといわれているため、基本的にアシナガバチのほうから攻撃してくることはありません。しかし、うっかり巣を刺激した場合は敵とみなされ刺されてしまうおそれがあります。
そして厄介なことに、アシナガバチは毎年同じ場所に巣を作る傾向があるのです。
「巣を刺激しなければ大丈夫だろう」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、アシナガバチには攻撃性の高い種類もいます。また、巣を放置しておけば数もサイズも増大し、うっかり刺激して刺されることもあり得るのです。
もし蜂に刺されてしまうと、アナフィラキシーショックが起きるおそれがあります。アナフィラキシーショックとは、呼吸困難や意識障害などが現れるアレルギー症状のことで、最悪の場合死の危険もあるのです。
【理由2】ほかの害虫が寄ってくるリスクがある
蜂の巣を放置すると、ほかの害虫が寄ってくることがあります。とくに、アシナガバチの巣を放置した場合は、ヒメスズメバチを新たに呼び寄せてしまうことがあります。
ヒメスズメバチの主な餌はアシナガバチの蛹(さなぎ)や幼虫のため、アシナガバチの巣を放置したがために、結果としてヒメスズメバチまでもが新たに近くへ巣を作る事態にまで発展してしまうのです。
また、一旦ヒメスズメバチがアシナガバチの巣に目を着けると、仲間を引き連れて巣の周囲をホバリング(空中で止まっていること)して、攻撃の機会を伺うことがあります。ヒメスズメバチに襲撃されたアシナガバチは巣の外へ飛び出してくれば、人と遭遇する確率も高まるのです。
【理由3】ご近所トラブルに発展するリスクがある
蜂の巣を放置すると、近隣の方が巣の近くを通り、蜂に刺されてしまう危険もあります。すると、ご近所トラブルに発展してしまうかもしれません。なかには、訴訟に発展し、損害賠償を請求されたりする場合もあるのです。
場所によってはアシナガバチが益虫として役立つケースも
放置すると危険なアシナガバチですが、畑の作物や庭木に害を及ぼす毛虫・イモムシなどを捕食してくれるといわれています。そのため、必ずしもアシナガバチを駆除したほうがよいとはいい切れません。
ただ、安全面を考えると、アシナガバチの巣は放置しないのが一番です。もし「アシナガバチは益虫だから駆除したくない」という場合は、人通りが少なく、刺されるリスクがほとんどない場所の巣であるかを確認しましょう。
時期によって巣の危険度が異なる
蜂の巣は、時期によって危険度が異なります。ここでは、とくに夏と冬の危険度についてご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
とくに危険なのは夏
アシナガバチの巣作りは、冬眠から目覚めた女王蜂が、春におこないます。このとき、女王蜂は巣作りとともに、巣に卵を産み付けるのです。
6月ごろになると、働き蜂が誕生して巣が大きくなっていきます。そして、7~8月になると、働き蜂や女王蜂の巣作りや餌取りなどの活動を活発におこなうようになります。この活動が活発になっている7~8月が最も危険な時期なのです。
冬には蜂がいなくなる
アシナガバチは、9~10月になると営巣活動が終わり、飛び回ることはほとんどなくなるといわれています。そして、冬になると女王蜂以外の蜂が死んでしまい、女王蜂は冬を越すために新しい場所へと移動します。そのため、冬には巣の中に蜂がいない状態となります。こうした理由から、冬は夏に比べると巣の危険度は低いといえるでしょう。
なかには、「冬には巣を放置しておいても大丈夫かな?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。しかし、冬であっても巣を放置してはいけません。次の春になると、ほかの蜂がその巣を再利用してしまうことがあるのです。
詳しくはアシナガバチの生態をまとめた記事をご覧ください。
蜂の巣を見つけたときの対処法
ここからは、蜂の巣を見つけてしまったときの対処法についてご紹介します。「蜂の巣ができてしまっているけど、どうしたらよいの?」という方は、ぜひ参考にしてみてください。
むやみに巣へ近づかない
蜂の巣を見つけたときは、まず巣から離れることです。巣の中に幼虫がいる場合があり、蜂は外敵から幼虫を守るために周囲を警戒しています。静かに後ずさりして、安全な距離を取りましょう。
むやみに蜂を刺激しない
巣から蜂が出てきて近くを飛びはじめたとしても、驚いて大きな声を出してしまうと蜂を刺激してしまいます。蜂を手や衣服で払おうと体を素早く動かしてしまうと、蜂は攻撃されたと認識してしまいますので、あくまでもゆっくりと行動しましょう。棒で巣をつついたりすると、蜂が興奮してしまうため、やめましょう。
巣の場所の管理者へ連絡する
賃貸物件の一角で巣を見つけた場合は、管理会社へ連絡して対応を依頼しましょう。公園や街路樹など公共の場所で巣を見つけた場合は、管轄している地域の市役所などへ連絡してください。店舗の軒下など、通りすがった場所で巣を見つけた場合は、店舗の管理者へ連絡しましょう。
また、もし自宅で巣を発見したときは、業者に依頼して駆除してもらうのが一番です。ただ、なかには「自分で駆除したい」と思っている方もいらっしゃるかもしれません。そこで、以下からは自分で駆除する方法についてご紹介していきます。
ちなみに、「巣が小さいから駆除は今すぐしなくても大丈夫だろう」と思う方もいらっしゃるかもしれません。しかし、放置しておくとどんどん巣が大きくなり、その分中に住み着く蜂の数も増えてしまいます。その結果、蜂の数が増えるほど集団で襲われる危険性も高まり、刺されるリスクが高まるのです。巣の大きさがなるべく小さいうちに、対処しましょう。
なお、弊社では、アシナガバチの巣の駆除をおこなう業者をご紹介します。「アシナガバチの巣の駆除を業者に依頼したい」という方は、ぜひ弊社までご相談ください。
自分でアシナガバチの巣を駆除するには
ここでは、自分でアシナガバチの巣を駆除する方法をご紹介します。蜂の巣駆除は、安全面に細心の注意を払いながら、正しい方法でおこなわないと蜂に刺されてしまうかもしれません。そうならないためにも、以下の内容を読んで、正しい駆除方法について理解しましょう。
また、蜂の巣駆除は、業者に依頼するのが確実です。もし、以下の内容を読んで少しでも自力での駆除に不安を感じたら、業者に任せるようにしてください。
蜂の巣を自力で駆除できる可能性があるかを確認!
アシナガバチの巣の駆除は、場合によっては危険度が高いため、自力での駆除を避けたほうがよい場合もあるのです。ここでは、蜂の巣駆除をおこなう前に、自分で駆除できるか確認したいポイントについてご紹介します。
・巣ができた場所
巣が、女王蜂と働き蜂が数匹程度しかいない状態であれば、自分でも駆除できなくはないでしょう。目安として、巣が5センチほどの大きさであれば、まだ作り始めの状態であるといわれています。
しかし、アシナガバチの場合は、巣が10センチを超えると働き蜂の数が一気に増えて50匹に及ぶこともあるといわれています。そのため、巣は10センチ以上の場合は、自分での駆除は避けたほうがよいでしょう。
このほか、アシナガバチの巣が開放的な空間、かつ手に届く場所にあるかを確認しましょう。もしこうした環境にあれば、万が一アシナガバチが攻撃を仕掛けてきてもすぐに逃げることができます。しかし、閉鎖的な環境や、高い場所にある場合は、すぐに逃げることができず、刺されるリスクが高まるのです。
ここまで記事を読んで、「自分で駆除したい」と思った方は、以下からご紹介する駆除手順を参考に、駆除してみてください。
駆除手順
アシナガバチの駆除をおこなう前には、以下のものを用意しておきましょう。
・厚手の帽子
・革製の手袋や軍手
・長靴(ズボンのすそを長靴にかぶせておく)
・タオル(首筋や顔面を覆う)
・殺虫剤(スプレータイプのもの)
・懐中電灯(赤いセロハンをかぶせたもの)
・剪定バサミ
・ゴミ袋
アシナガバチに刺されるリスクを減らすためにも、体の露出を最小限に抑える必要があります。そのためにも、防護服や厚手の帽子、厚手の手袋、長靴、タオルを着用しましょう。なお、防護服は、自治体によっては貸し出しをおこなっているところもあります。一度自治体のホームページを見るか、担当窓口に問い合わせて貸し出しをおこなっていないか確認してみるとよいでしょう。
また、殺虫剤はスプレータイプのものを使いましょう。ほかにも、殺虫剤には” 燻煙タイプ(煙を焚いて駆除するタイプ)”がありますが、煙が風で流れてしまい、巣の中まで届かないおそれがあります。その点、スプレータイプであれば、巣まで殺虫成分を届かせることができるのです。
さらに、アシナガバチの巣の駆除は、日没後(日没から2~3時間後)におこなうため、懐中電灯が必須です。昼には働き蜂が餌を集めに出かけているため、昼に巣の駆除をおこなうと、すべての蜂を退治できないことがあるのです。
ただ、懐中電灯を直接巣に向けると、蜂が集まってきてしまうおそれがあります。そこで、光を認識しづらくするために、赤いセロハンをかぶせておくのです。
このほか、巣を撤去する際に剪定バサミやゴミ袋が必要となるので、用意しておきましょう。また、ここまでご紹介したものを準備したら、以下の方法で駆除をおこなってください。
1.防護服・厚手の手袋・厚手の帽子・革製の手袋や軍手・長靴・タオルを身に着ける
2.風上から巣の1~2メートル手前まで近づく
3.巣に向けて2~3分間殺虫剤を噴射する
4.巣内から蜂が出てこなくなったら、巣の中に殺虫剤を噴射する(10秒程度)
5.巣の表面にも蜂が見えなくなったら、剪定バサミで蜂の巣を根元から切り落とす
6.蜂の巣をゴミ袋に入れ、処分する
蜂の巣に向かって殺虫剤を噴射すると、蜂が巣から出てくるおそれがあります。しかし、ひるまずに殺虫剤の噴射を続けましょう。
また、蜂の巣を撤去できたら、巣があった場所にも殺虫剤を噴射しておきましょう。そうすることで、同じ場所に巣が作られることを防止できる可能性があります。
詳しくはアシナガバチの駆除方法をまとめた記事をご覧ください。
自力での蜂の巣駆除が難しければプロに任せましょう
大人しい種類のアシナガバチでも、巣の駆除を自身でおこなうことは非常に危険です。巣に近づく人間を蜂は敵としてみなしますので、駆除の方法を間違えると、一斉に攻撃を受ける可能性があります。
また、一度でも蜂に刺されてしまうと、蜂の毒液が警報フェロモンの役割を果たし、「敵はここにいるぞ」と仲間の蜂へ知らせてしまうのです。毒性の強くない種類の蜂といえども、蜂に何度も刺されては無事ではいられないでしょう。さらに、巣を作っている蜂以外にも、より毒性の強い蜂が近くに潜んでいる可能性は否定できません。
蜂の巣を見つけた場合、自分での駆除に少しでも不安を感じたら、プロへ駆除を依頼するのが安心で確実です。
蜂の巣を駆除する方法を熟知したプロは、業者専用の防護服に身を包み、スピーディーに蜂の巣を駆除する技術を持っています。巣を駆除するだけでなく、巣から逃げ出した蜂を袋で捕獲し薬剤で退治もしてくれます。
蜂の巣ができやすい場所を知って再発防止に役立てよう
駆除が完了した後は、再び蜂に悩まされないためにも、蜂の巣予防をおこなうとよいでしょう。日本には、ミツバチ、スズメバチ、ドロバチといったアシナガバチ以外の蜂も生息しているため、こうした蜂の予防もおこなう必要があります。
とくに、オオスズメバチなどのスズメバチは、攻撃性や危険度が高いので、予防をしっかりとおこなうことが大切です。ただ、ドロバチやミツバチなどの大人しい種類でも、刺激を与えると攻撃されるおそれがあるため、あわせて予防をしておきましょう。
蜂の巣予防で重要となるのが、巣ができやすい場所を把握することです。蜂の種類によって、巣が作られやすい場所が異なります。蜂の巣が作られやすい場所を把握しておくことで、蜂の巣予防を効率的におこなうことが可能です。
ここでは、種類別に巣を作りやすい場所についてご紹介したうえで、予防方法をご紹介するので、蜂の巣予防にお役立てください。
ミツバチの巣作りの場所
ミツバチの巣は、“巣板”と呼ばれる、平たい板のような形をしているのが特徴です。巣の作り始めは白色ですが、蜜が集まるにつれオレンジ色へと変色していきます。
ミツバチは岩の間や石垣、植え込みの中、人家の床下や屋根裏などの閉鎖された空間に巣を作ることが多く、木に開いた穴や墓石の中などにも巣を作ることがあります。
アシナガバチの巣作りの場所
アシナガバチの巣は、ハスの実を逆さにしたような形をしていて、下から見るとたくさん穴が開いているのが特徴です。また、全体的に灰色がかった色をしています。そんなアシナガバチはベランダや玄関先、エアコンの室外機など比較的開けた場所に巣を作り、庭の木や物置の中に巣を作ることもあるようです。
スズメバチの巣作りの場所
スズメバチは、天井裏や屋根裏など比較的見つかりにくい場所へ巣を作ることがあります。生け垣の中や樹木の陰、家の軒下などにも巣を作ることもあるようです。
また、スズメバチの中でも種類ごとに巣の形の特徴が異なります。オオスズメバチは土の中へ巨大な巣を作り、キイロスズメバチの巣は丸いボールのような形状をしています。ヒメスズメバチは巣の下半分がむき出しになっているのが特徴です。また、コガタスズメバチの巣は、細長い口のついた花瓶を逆さ向きにしたような形状をしています。
ドロバチの巣作りの場所
ドロバチの巣作りの場所は、壁や木の枝、竹筒などです。また、天井裏や屋根裏にも巣を作ることがあります。巣は泥を使って作られることから、巣の見た目は灰色で泥をこねたようなかたまりになっています。
巣の予防方法
蜂の巣ができやすい場所を把握したら、以下のような方法で蜂の巣予防をおこなってみてください。
・木酢液を塗っておく
・水をまいておく
蜂の巣予防スプレーには、蜂が嫌う成分が含まれています。予防スプレーを蜂の巣が作られやすい場所に吹きかけておくことで、蜂の巣を近づかせない効果が期待できるのです。
”木酢液”も予防スプレーと同様に、蜂を近づかせない効果があります。木酢液とは木材を焼いたときに発生した煙を回収して液体状にしたもので、独特の焦げ臭いにおいがします。
さらに、蜂は乾燥した場所を好む傾向があります。その性質を利用して、蜂の巣ができやすい場所に水をかけておくことで蜂の巣予防の効果が期待できるのです。
詳しくは蜂の巣ができやすい場所と蜂の巣の予防法をまとめた記事をご覧ください。
蜂被害が心配な方はハチ110番にお任せください
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ご家族やご近所の方が蜂被害に遭ってしまわないように、アシナガバチの駆除はお早めに検討してみてくださいね。