ねずみはとても小さな生き物で、多くの種類は地面にいる状態だと目線の高さがほんの数センチ程しかありません。そのため、住宅などに侵入する経路も床下などが多く見られ、高層マンションなどではねずみへの警戒が必要無いと思われていることもあるようです。ですが、近年ではマンションの高層階でもねずみの被害が報告されるようになっています。元々、日本でねずみ駆除の対象とされることが多いのはドブネズミ、クマネズミといった種類ですが、この中でもドブネズミは低地の湿った環境を好み、一方のクマネズミは主に高所の乾燥した場所を主な活動場所としています。このためクマネズミはたとえ床下などから建物に侵入しても、より高い場所に移動して巣を作るようになるのです。その上、マンションなどでは各階の天井付近に排気口などが通っていることもあり、寒い季節になるとその付近の空気が暖められることで、クマネズミの生活に適した空間となることが多くなっています。そうした状況から、ビルやマンションの高層階でもクマネズミの発生が問題となっているのです。どんな場面でもねずみの被害は時間が経過する程数が増え悪化していくものですから、高層マンションなどでも決して油断せず、被害の可能性を感じた時には早めに調査やねずみ駆除を業者に依頼するようにしましょう。