「ネズミの繁殖力ってどれくらい強いの?」
「ネズミを1匹見たけど、実際は何匹いるのかな?」
不潔なネズミが大量に繁殖しているかもしれないと考えるだけで、ぞっとしますよね。
ネズミの繁殖力はとても強く、一組のつがいからあっという間に増えてしまいます。ネズミ算という計算方法では1年で約1万匹まで増えるといわれています。
住宅やビルなどに寄生し人に被害を与えるネズミは、家ネズミといわれる3種類のネズミのことを指します。
- クマネズミ
- ドブネズミ
- ハツカネズミ
駆除するべきかと悩んでいるうちにどんどん繁殖してしまうので、すぐに駆除に踏み切ることをおすすめします。
しかしネズミ駆除はネズミの習性を理解して痕跡を探したり、駆除したあとの死骸の処理をしたり、自分では難しい作業が多いので、プロに依頼して駆除してもらいましょう。
この記事ではネズミの繁殖力の強さやネズミが出る家の特徴、早期の駆除をおすすめする理由などをご紹介します。
- ネズミが増えるペース
- ネズミが人に与える被害
- 家をネズミが嫌いな環境にする方法
- プロがおこなうネズミ駆除の方法
目次
ネズミは1年で1万匹に増えるほど繁殖力が強い
ネズミは繁殖力が強く、ネズミ算といわれるほど急速に増えていきます。
ネズミはわずか20日前後の妊娠期間で子どもを産み、産まれた子どもたちも成長して子どもを産み、繰り返すので計算では1年後に約9,400匹、3年後には約3億5,000万匹まで増えるといわれています。
しかしこの計算では巣の場所や餌の量、仲間との喧嘩などの状況は考慮されておらず、実際にここまで増えることはありません。もともとネズミはキツネやネコ、ワシ、タカ、ヘビなど多くの天敵に捕食されていたことから、生き残るために繁殖力が強くなりました。
ネズミが1度の出産で生む数は約6~9匹、1年で約6回出産し、産まれた子どもは生後3ヵ月頃から繁殖可能になります。
約2年間繁殖し続けるのであっという間に増えてしまうのです。
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家ネズミの繁殖 | |||
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クマネズミ | ドブネズミ | ハツカネズミ | |
妊娠期間 | 約21日 | 約21日 | 約20日 |
1回で生まれる数 | 約6匹 | 約9匹 | 約6匹 |
1年で子どもを生む回数 | 5~6回 | 5~6回 | 6~10回 |
繁殖できる期間 | 生後約3ヵ月~2年 | 生後約3ヵ月~2年 | 生後約2ヵ月~1年 |
寿命 | 約3年 | 約3年 | 約1~1.5年 |
家ネズミの繁殖期は1年中
ネズミの繁殖には気温が関係しており、過ごしやすい気温で餌が豊富な春と秋が本来の繁殖期です。
しかし空調が常に整えられ気温の変化が少ない建物に寄生する家ネズミは、1年中繁殖し続けています。
1年中約20日置きに1組のつがいから5~9匹のペースで増えているので、もしも家の中でネズミやネズミの赤ちゃんを見たらすでにたくさんのネズミがいると思ったほうがいいでしょう。
家ネズミの一生の生活史
家ネズミの一生の生活史をご紹介します。ネズミは生後数ヵ月で繁殖可能になり、一生のほとんどで繁殖し続けています。
今回は被害件数のほとんどを占めるクマネズミとドブネズミが産まれてからどのように成長してくのか見ていきましょう。
出生~授乳期
産まれたばかりは体長約2cmで毛が生えておらず、目も耳も開いていません。
生後5日頃から体毛が生え始め耳が開き、生後15日頃に歯が生えて目が開くとやっとネズミらしい見た目になっていきます。
目が開くとすぐに食べ物を物色し始めますが、目が開いてから4~5日経過したあとに食べ物を少しずつ食べるようになり、生後20日頃に卒乳します。
成獣期~高齢期
生後約3ヵ月頃に成熟し繁殖できるようになり、これから約2年間繁殖し続けていきます。
寿命は野生では1〜2年、飼育下では約3年くらいです。そのためほとんどのネズミは死ぬまで繁殖し続けているといえます。
このように繁殖し増え続けるネズミを放置するわけにはいきません。しかしなぜネズミが出没するようになってしまったのかと疑問に思うのではないでしょうか。
そこでネズミが出る家の特徴をご紹介していきますので、ネズミが住みついてしまった原因を確認してみてください。特徴に当てはまっていた場合は、改善すると根本的に解決できるかもしれません。
ネズミが出る家の特徴は巣材が多く巣を作りやすい
ネズミが出る家は、巣の材料が豊富で寒さをしのげることが特徴です。
ネズミにとって侵入しやすいこともネズミが出る家の特徴の1つですが、冬でも暖かく過ごせる巣作りの材料が豊富だとネズミが住みつきやすくなってしまいます。
ネズミが出る家の特徴 | |
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特徴 | 理由 |
メンテナンスしていない古い家 | 隙間が多く簡単に侵入できる |
整理整頓、掃除をしていない散らかった家 | ビニール袋やティッシュなど巣材や食べ物を集めやすい |
家具などが残ったままの空き家 | 侵入しやすく巣材を集めやすい |
断熱材を使用した家 | 断熱材をそのまま巣にできる |
車庫や納屋に冷蔵庫を置いている家 | 冷蔵庫や冷凍庫の裏は暖かく過ごしやすい |
もし特徴に当てはまっていたら整理整頓して不要なものを捨てる、食べ物を放置せず容器にしまう、生ごみをきちんとまとめるなど、少しずつでも改善していくとネズミが住みにくい環境に整えられます。
手間と時間はかかりますが、徹底しておこなうことで少しずつ問題解決に近づけます。
ネズミが出没したら早く駆除しよう
ネズミが出没したら、まだ被害を感じていなくても早く駆除しましょう。
先ほどお伝えしたとおりネズミは繁殖力が非常に強いので、「駆除したほうがいいかな?」などと悩んでいるうちにどんどん増えてしまいます。
ネズミによる被害は家具や電気ケーブルなどをかじられたり、食べ物を食べられたりといったことはよく知られていますが、ほかにも重大な被害を生じさせる可能性があります。
- ダニや細菌、ウイルスなどを媒介し食中毒や皮膚炎を発症
- 糞尿で家や家具などが汚染
- かじった電源ケーブルにネズミの尿がかかり漏電、火災が発生
- 天井裏を走る音など騒音で不眠 など
すぐに駆除に踏み切れば以上のような被害を防止できます。
詳しくはネズミによる被害についてまとめた記事でご紹介しています。具体的にどんな被害が起こりえるのか解説していますので、合わせてご覧ください。
ネズミ駆除は業者に依頼がおすすめ
ネズミ駆除はネズミの種類や習性の見極める必要があり、駆除後の死骸や巣の処理は自力では難しいので業者に依頼するのがおすすめです。
ネズミは警戒心が強く、ネズミの種類や状況によって駆除の方法を変えたり、組み合わせたりしなければネズミ駆除はなかなかうまくいきません。ネズミ駆除をしたことがない人では見逃してしまうほどネズミがいる痕跡が小さいこともあります。
駆除をしたあとは捕獲したり殺鼠剤を食べて死んだネズミの処理をしなければいけません。害獣とはいえ生き物を処分するのは勇気がいりますし、咬まれたり引っかかれたりする可能性もあります。
また巣や糞尿に汚染された箇所の清掃と消毒もしなければ、元どおりにできません。
ネズミ駆除の経験と知識のある業者に任せれば確実に駆除でき、最短期間で元どおりの生活を送れるようになります。
プロがおこなうネズミ駆除の方法
ネズミ駆除を業者に依頼するなら、一体どのような方法でネズミを駆除するのか気になりますよね。ここからはプロのネズミ駆除業者の駆除法をご紹介していきます。
おもに以下の方5つの駆除法を状況に合わせて組み合わせながらおこないます。
- 粘着トラップで捕獲する
- 殺鼠剤で駆除する
- 忌避剤で追い出す
- 巣を撤去する
- 防鼠工事をする
それではプロがおこなうネズミ駆除の方法を詳しく見ていきましょう。
粘着シートで捕獲する
粘着シートを使った駆除法は、物理的にネズミを捕獲して排除していきます。
ラットサインといわれるネズミの通り道にできる黒い汚れや出入口、フンなどネズミの痕跡を探し、その近くに粘着シートを設置します。
ネズミは何度も同じ道を通る習性があるので、ネズミの体についた汚れが付着し黒ずみとなって残るのです。
ラットサインの近くに粘着シートを複数枚設置することで、効率よく捕獲できます。
粘着シートの設置方法は2つあり、少ない枚数で広くカバーしたい場合はバラバラとランダムに設置し、ネズミの通り道が明確な場合は規則的に隙間なく設置すると捕獲率があがります。
殺鼠剤で駆除する
殺鼠剤を使った駆除法は、殺鼠剤を少量ずつネズミに食べさせ、効果が出るまで数日続けます。
ネズミが食べやすくなるように好きな食べ物と殺鼠剤を混ぜた毒餌を出没する場所に複数設置し、1週間前後様子を見ながら毒餌を補充したり、設置場所を変えたりします。
お年寄りや子ども、ペットなどが誤食する危険性がある場合は注意しなければいけません。
毒餌を食べたネズミの死骸が家のどこかで腐敗するのを防ぐために、粘着シートや罠などと組み合わせておこなう場合もあります。
忌避剤で追い出す
忌避剤を使った駆除法は、ネズミが嫌うにおいや周波数などを発して追い出したり、寄せ付けないようにしたりします。
スプレーやゼリーを設置して寄せ付けないようにするものが一般的ですが、粘着シートや罠と組み合わせて駆除する場合は離して使用しなければうまく駆除できません。
忌避剤単体で完全に駆除するのは難しいので、ほかの方法で駆除したあとか、ネズミが侵入して間もないときに使用するのが効果的です。
巣を撤去する
巣の撤去は駆除や追い出しに成功してからおこないます。
巣にはダニが残り、フンには細菌やウイルスが含まれている可能性があるので、手袋やマスクなどの装備をして断熱材を入れ替えたり、消毒したりします。
ネズミは天井裏や壁の中などの断熱材、テレビ、冷蔵庫の裏など暖かい場所に巣を作ることが多いです。
防鼠工事をする
防鼠工事は駆除や追い出しに成功して、巣を撤去したあとにおこなう場合がほとんどです。
室内と室外の両方から塞ぐことで、ネズミが侵入しづらくなり再発防止になります。
侵入口となってしまった箇所は、見えにくい場所の小さなラットサインも見逃さないように、手鏡を使って探索します。
小さな穴や隙間は金属たわしや丸めた金網を詰め、大きな穴はずらして重ねた金網で覆い、外壁の亀裂などはネズミが嫌う素材が含まれる防鼠パテで埋めます。
場所や状況に合わせて素材や塞ぎ方を変えることで、ネズミがかじっても侵入できなくなり、忌避効果も発揮します。
ネズミ駆除はねずみ110番にご相談ください
ネズミは繁殖力がとても強くあっという間に増えてしまうので、ネズミを見つけたら少しでも早く駆除に踏み切ることが大切です。
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全国対応の無料相談窓口にて24時間365日受け付けています。
「ネズミを1匹だけ見た!」「駆除したほうがいいのかな?」「予防をしたい!」などのお悩みも、いつでもかまいませんので、お気軽にご相談ください。
※対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様の了承をいただいた上で、調査費用等をいただく場合がございます。
参考
・安心して住める ネズミのいない家(谷川 力)
・行政担当者のためのねずみについてよくある質問&回答集
・都市ビルに生息するクマネズミの巣材
・ねずみ駆除協議会:ネズミの写真「カラースライド解説書」
・鶏舎におけるネズミ対策
・大阪府 ねずみの駆除について
・北海道教育大学 「鼠」に関することわざ : 「鼠」をどう捉えてきたか
・野棲ハツカネズミの生活史III : 産仔数, 離乳仔数および性比