蜂の巣がつぼ型になっていたら、その巣の持ち主は主にドロバチやトックリバチです。しかし、初期のコガタスズメバチの巣である場合もあります。
コガタスズメバチの巣は、初期の頃にはフラスコを逆さまにしたような形で、ドロバチやトックリバチの巣にそっくりだからです。
蜂の巣がつぼ型になっている場合はその大きさや場所を確認してみましょう。当記事では蜂の種類ごとに巣の特徴や、蜂の巣駆除について解説しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
つぼ型の蜂の巣を作る蜂3種類とその生態
先述したように、蜂の巣をつぼ型に作るのは主に以下の3種類です。
- ドロバチ
- トックリバチ
- コガタスズメバチ(初期の巣)
以下で巣の場所や大きさなどを解説するので、ぜひ判断材料としてお役立てください。
1.ドロバチ
ドロバチはその名のとおり、泥や土を使って巣を作ります。体は黒色で、腹部に黄色の2本線があるのが特徴です。また、性格は温厚で人を攻撃することはほとんどありません。以下に巣の特徴をまとめたのでご覧ください。
・巣の大きさ
巣の大きさは約8~12cmです。巣を外側から見ると泥の塊のように見えるので、それが後述するコガタスズメバチの巣と見分けるポイントです。
・巣の場所
家の周囲では主にベランダや軒下、屋根裏、床下などに巣を作ります。
2.トックリバチ
トックリバチもドロバチと同様に、土や泥をこねて巣を作る蜂です。体には、黄色と黒の縞模様があります。また、性格は温厚で滅多に人を攻撃しません。以下に巣の特徴をまとめました。
・巣の大きさ
巣の大きさは約1~1.5cmです。ほかの蜂の巣に比べると非常に小さいので、見分けるさいの判断材料のひとつになるでしょう。
・巣の場所
ベランダや軒下、屋根裏のほかに、植物の茎や葉にも巣を作ることがあります。
3.コガタスズメバチ
コガタスズメバチはスズメバチの一種で、黒色の体にオレンジ色の線が入っているのが特徴です。スズメバチの中では比較的温厚な性格ですが、うっかり刺激してしまうと一斉に襲ってくることがあります。
また、このコガタスズメバチの初期の巣は、フラスコやとっくりを逆さまにしたような形で、ドロバチやトックリバチの巣と似ています。そのため、巣の大きさや場所で見分けなければなりません。見分けるポイントは以下を参考にしてください。
・初期の巣の大きさ
初期の巣の大きさは10cm程度です。この頃はまだ、女王バチと数匹の幼虫しか中にいません。
・巣の場所
民家の軒下や樹木などの開放空間に巣を作ります。
判断に迷ったら蜂のプロに相談しよう!
それぞれの蜂は、ご紹介したような違いがあるものの、実際に素人の目できちんと見分けることはとても難しいです。もし、近づいた巣がスズメバチの巣だったらとても危険なので、判断に迷ったときは必ず駆除業者に相談しましょう。
ハチ110番では、蜂の巣を確認して蜂の種類や最適な対処を判断できる蜂のプロをご紹介しています。現地調査やお見積りは原則無料で対応しており、「確認だけしてほしい」というご相談も大歓迎です。お困りの際はお気軽にご連絡ください。
ドロバチ・トックリバチの巣の駆除の必要性
ここからは、つぼ型の蜂の巣がドロバチやトックリバチの巣であった場合に、それを駆除するべきかについて考えていきましょう。
先述したように、ドロバチもトックリバチも大人しい性格で、人に危害を加えることはほとんどありません。さらに、害虫である青虫を食べてくれる益虫でもあるので、巣が日常生活に悪影響を及ぼしていない場合は、無理に駆除する必要はないでしょう。
しかし、玄関やベランダなどの人がよく通る場所に巣がある場合や、小さな子どもがいて危険を感じる場合は駆除してしまうのも手段のひとつです。駆除のタイミングと方法は以下をご覧ください。
駆除のタイミング
ドロバチやトックリバチを駆除するタイミングは、巣の中に蜂がいなくなったときです。どちらの蜂も春になると幼虫が羽化して巣を離れるので、4~5月頃に巣を駆除するとよいでしょう。
駆除の方法
駆除に必要なものと手順は以下のとおりです。
・防護服
・殺虫剤
・ゴミ袋
・長い棒
巣の中にまだドロバチやトックリバチがいることを考えて、念のために殺虫剤を吹きかけましょう。そして、中に残っていないことを確認してから次の作業に移ってください。
2.長い棒で巣をつついてゴミ袋に落とす
まずは巣の真下にゴミ袋を置いてください。そして長い棒で巣をつついて、広げたゴミ袋に巣を落とします。
3.ゴミ袋を縛って燃えるゴミとして捨てる
つぼ型のコガタスズメバチの巣はDIY駆除もできる
もしつぼ型の巣がコガタスズメバチの巣であった場合、それは作り始めたばかりの巣です。そのため、きちんと準備すれば自分で駆除することもできます。もし自力駆除をおこなう場合は以下を参考にしてください。
駆除のタイミング
スズメバチの巣を自分で駆除する場合は、巣がまだ小さくつぼ型になっている4~6月の間におこないましょう。この時期を過ぎると、巣の形はつぼ型から丸い形に変わっていき、働きバチが増え始めます。そのため、時期を逃さず駆除することが大切です。
駆除の手順
駆除に必要なものと手順は以下のとおりです。しっかり準備して駆除にのぞみましょう。
・軍手
・殺虫剤
・長靴
・長い棒
・ゴミ袋
2.そのまましばらく様子を見る
3.中から蜂が出てこないことを確認したら巣穴にスプレーする
4.長い棒で巣をつついてゴミ袋の中に落とす
5.ゴミ袋を縛って処分する
業者に依頼した場合の費用相場
スズメバチ駆除を業者に依頼する費用の相場は【約1万3千円~4万5千円】です。自分で駆除すればもっと安く済む場合もありますが、スズメバチの巣の駆除はやはり危険を伴う作業です。安全のために無理せず業者に依頼することをおすすめします。
費用をできるだけ抑えるためには、3社程度から相見積りを取るとよいです。いくつかの業者のサービス内容や料金を比較すれば、最もよいサービスを最もお得に提供してくれる業者を選ぶことができます。
「いくつもの業者を探すのが面倒だ」という場合は、ぜひ【ハチ110番】をご利用ください。ハチ110番は、スズメバチの駆除に対応している業者をご紹介しています。ご要望に応じた最適な業者を厳選してご紹介しますので、業者探しの手間が省けます。
もちろん相見積の1社にしていただくことも大歓迎ですので、ぜひ料金やサービス内容を他社と比較してみてご検討ください。
再び蜂の巣を作らせないための予防法
最後に、蜂の巣の予防について見ていきます。予防をおこなう時期は、ドロバチやトックリバチの場合は7~9月頃、スズメバチの場合3~5月下旬にかけてがよいでしょう。具体的な予防方法としては、以下のようなものがあります。
・蜂用スプレーを撒く
市販されている蜂用スプレーを、以前巣を作られた場所やそのまわりに撒いておきます。ただし、雨が降ると忌避成分が流れてしまうので、雨が降った翌日は撒き直しておきましょう。
・木酢液を撒く
木酢液は木材を燃やしたときに出る煙を凝縮した液体です。市販されている木酢液の原液を水で薄めて、巣が作られやすい場所にスプレーしておきましょう。木酢液は天然素材なのでお子さんがいるご家庭でも安心して使えます。
・おとりの巣を吊るす
フェイクネストとよばれる偽物の巣を、以前巣があった場所に吊り下げておきましょう。スズメバチは縄張り意識が強いので、フェイクネストがあると先客がいると思い込み、その場から離れていくといわれています。
作り方は、くしゃくしゃに丸めた茶色の紙をもう一枚の茶色の紙で包み、先端をヒモで縛るだけです。
さらに、庭木を剪定したり古い木材を撤去したりなど、庭の環境を蜂が好まない環境に整えることも大切です。
蜂の巣駆除から予防までプロにお任せください
ここまでご紹介したさまざまな予防策を、「自分でするのは面倒」「本当にうまくできるか不安」ということもありますよね。蜂の巣駆除業者は駆除だけでなく、その後の予防対策についても確実に施工してくれます。駆除とまとめてお任せすれば、蜂に関する不安は一気に解消されるのです。
ハチ110番では、蜂に関するさまざまなご要望に対応している業者をご紹介しております。弊社の無料相談窓口に状況や心配ごとを伝えていただけば、ご要望にお応えできるピッタリな業者を厳選いたします。24時間365日ご相談を受け付けていますので、ぜひ今すぐ電話かメールにてご連絡ください。
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