ハナミズキが育ちすぎて邪魔になったら、伐採を考えてもよいかもしれません。お隣の庭や道路に枝が伸びてご迷惑になってしまう前に対処しましょう。
ハナミズキは場合によっては自分で伐採することも可能です。この記事で、自分で伐採する方法や業者に依頼する際の費用を確認していきましょう。また、伐採する決心がつかないという方に向けて最後の章に剪定で対処する方法もご紹介しています。そちらも参考にしてみてください。
目次
ハナミズキの伐採は自分でできる?
ハナミズキの伐採は、木の状態によっては自分でおこなうことが可能です。業者に依頼するよりも安価に伐採をすませることができますが、かなりの重労働になることは覚悟しておかなければなりません。
この章では自分で伐採できるかどうか判断する基準、伐採の手順について解説していきます。ですが、伐採は安全管理に気をつけて正しい方法でおこなわないと、木が思わぬ方向に倒れて大事故につながることもあります。自分には難しそうだと思ったら無理せず業者に依頼しましょう。なお、業者に依頼するときの費用については次の章で解説しています。
自分で伐採できるかの判断ポイント
比較的小さい木・細い木であれば自分でも伐採することができます。具体的な目安は「高さ3m・直径20cm」です。これを超える大きな木の伐採は、重機を使用するなど大がかりな作業が必要になることがあるため、業者にお願いすることをおすすめします。それ以下の木であれば自分で伐採に挑戦してみてもよいでしょう。
伐採に必要な準備
伐採前の準備として、なにより安全確保が重要です。伐採中に周囲に子どもやペットが寄ってこないようにする、お隣に枝葉が落ちそうならあらかじめ連絡して近寄らないようにしてもらうといった対策をしましょう。
また、伐採に必要な道具として以下のものを用意しておきましょう。
・ノコギリまたはチェーンソー
木を切り倒すために使います。数本程度の伐採ならノコギリで対応できます。3本を超えてくるとノコギリだけでは大変なので、チェーンソーがあるとよいでしょう。ただ、チェーンソーは扱い方を間違えると死亡事故につながるおそれがあります。わからないことや不安なことがあれば無理せず業者に依頼してください。
・ロープ
木を倒す方向を誘導するために使います。太さ1cm以上の頑丈なものを用意してください。
・シャベル
木の根を掘り起こして取り除くために使います。
・ゴミの処分方法に応じて必要なもの
伐採した木を細かく切って可燃ゴミに出す場合はゴミ袋、地域のゴミ処理施設に持ち込む場合は軽トラックなど、必要に応じて用意してください。ゴミは地域のルールにしたがって正しく処理しましょう。
伐採方法
1.伐採する方向を決める
障害物がなく、人が通る危険が少ない方向に向けて木を倒します。木が狙った方向以外に倒れてしまわないよう、ロープを張って誘導しましょう。
2.受け口と追い口を作る
木を狙った方向に安全に倒すために、「受け口」「追い口」という切りこみを入れます。
・受け口の作り方
まずは木を倒す方向側の幹に受け口を作ります。根本から伐採できるよう、受け口は木の低い位置に作ります。ただし、あまり根本から伐採すると根の除去作業がやりにくくなるので、10cmほどは残したほうがよいでしょう。
受け口の深さは幹の3分の1ほどです。まずはまっすぐ切りこみを入れ、それを底辺として30度~45度の角度になるようにななめにカットします。切り口は「く」の字の形となります。
・追い口の作り方
追い口は、受け口の反対側の幹に作ります。高さは受け口の3分の2ほどです。受け口に到達しないように気をつけて、地面と平行になるようにまっすぐ切ります。
受け口と追い口がつながってしまうと、思わぬ方向に倒れてしまう危険があります。受け口と同様、追い口も幹の3分の1ほどの深さを意識するとよいでしょう。
3.木を倒す
追い口のほうから受け口に向けて木を押しましょう。
抜根・処理
木を切り倒したら、シャベルで切り株や根っこを掘り起こして抜根します。伐採・抜根が終わったら、ゴミを自分で処分するかゴミを引き取ってくれる業者に処分を依頼しましょう。
ただ、深い根の抜根は手作業では追いつかず、重機が必要になることもあります。その際は抜根だけでも業者に依頼するとよいでしょう。
切り株を残しておくと、再び木が成長してしまったり、シロアリやスズメバチの巣になったりするおそれがあります。せっかく伐採した木を成長させないためにも、シロアリやスズメバチといった危険な生物を寄せつけないためにも抜根は大切な作業なのです。
伐採や抜根は自分でもおこなうことができますが、重労働な上危険をともないます。自分でできるか不安な方、大変そうだと思う方は業者に相談してみてはいかがでしょうか。
木の伐採・抜根をお考えでしたら、ぜひ“伐採110番”にお任せください。1本からのご依頼、立ち合いなしの作業なども可能です。お客様のお悩みやご要望をお気軽にご相談ください。
ハナミズキの伐採を業者に依頼する場合
この章では、業者に伐採を依頼する場合に知っておきたい知識を解説していきます。費用や上手な業者の選び方をご紹介しますので、業者選びの際にお役立てください。
伐採の費用はどうやって決まる?
伐採にかかる費用には、作業費、出張交通費、伐採した木の量に応じた処分費などがあります。ほかにも、伐採の難易度や立地によって上記以外の費用が発生することがあります。具体的な例は以下のとおりです。
- 伐採したい木のまわりに建物や電線などがあって難しい
- 作業に重機など特別な道具や準備がいる
- 駐車スペースや道の広さが足りないためトラックで乗り入れることができず、作業に手間や時間がかかる
伐採の費用相場
上記でお伝えしたことをふまえ、伐採・抜根の費用相場を確認していきましょう。
伐採の費用相場(高さによって変動)
- 低木(~3m):3,000円~
- 中木(3m~5m):15,000円~
- 髙木(5m~7m)25,000円~
抜根の費用相場(幹の直径によって変動)
- 20cm未満:3,000~
- 21~30cm:5,000~
- 31~40cm:7,000~
ハナミズキの中には樹高が10mを超えるものもあります。7m以上の木の伐採は別途見積りとする業者が多いので、費用が知りたいときは業者の無料見積りを利用するとよいでしょう。
また、伐採・抜根の費用は、木の高さや葉の茂り具合、幹の太さといった要素で変わってきます。先ほどお伝えしたように、立地や難易度といった要素も費用に影響を与えるため、費用相場に上限を設けることが難しいのです。より正確な費用が知りたい方は、業者に現地調査の上見積りをしてもらいましょう。
業者に依頼する際に確認するべきポイント
安心して作業をお任せできる業者を選ぶために、以下のポイントに気をつけるとよいでしょう。
・対応が丁寧か
受け付けの電話や見積りの際、疑問や不安なことはどんどん聞いてみましょう。それに対してきちんと説明してくれる業者なら信頼して任せることができますね。
・現地調査をしてもらう
木の状態によっては伐採・抜根が難しいケースもあるので、まずは現地調査をして見積りを出してもらいましょう。
・追加料金がないか
見積りをしっかり確認し、依頼した作業がすべて含まれているか確認します。その上で、見積り外の作業が発生した場合でも見積り額どおりに作業してくれるか、追加料金がないか確認しておくと安心です。
“伐採110番”では無料の現地見積りをおこなっています。見積り後の追加料金はないので、安心してご依頼ください。すでに別の業者に見積りを依頼しているという方も、ぜひ相見積りとして弊社をご利用ください。複数の業者の見積りを見比べることで、料金の適正価格が把握しやすくなりますよ。
ハナミズキを剪定で小さくする選択肢も!
「ハナミズキが大きくなりすぎてしまったけれど、伐採するのはもったいない……」という場合は、剪定で小さくするという方法もあります。まだまだ元気なハナミズキを、成長しすぎて邪魔になったからといって伐採するのは気が引けてしまいますよね。そんな方は、剪定でボリュームを落としてみてはいかがでしょうか。
剪定に適した時期
今回のように樹形を大きく変える剪定は、木へのダメージが少ない期間におこないましょう。ハナミズキの場合、11月~3月ごろが適してします。
このころ、ハナミズキは葉を落として木が休眠期間に入りますし、花芽がふくらんでくるころなので間違って切り落としてしまうことも少ないです。そのためハナミズキをコンパクトにするための剪定は、木へのダメージが少なく花芽がわかりやすい11月~3月ごろがおすすめなのです。
剪定に必要な道具
・植木バサミ
細い枝を切るのに向いています。
・剪定バサミ
植木バサミで切れないような太めの枝を切るのに使います。
・刈り込みバサミ
柄が少し長めのものを選ぶと、樹形を整える際に便利です。
・剪定ノコギリ
ハサミ類では切れない太い枝は、剪定用のノコギリを使いましょう。
・脚立
ハナミズキの成長状態に合わせた大きさの脚立を用意しましょう。
・癒合剤
枝を切った後の断面に塗る保護剤です。
また、剪定中は枝や葉でけがをしてしまうおそれがあります。長袖長ズボン、軍手などを身につけ、できるだけ肌を保護するようにしましょう。
剪定方法
道具や服装の準備が整ったら、いよいよ枝葉を切っていきます。これからご紹介するコツに気をつけて切っていきましょう。
・切る前に高さを決める
剪定後のゴールを決めてから切っていきましょう。なお、葉が茂っていくことを考えて、理想の高さより少し低めに剪定していきます。
・理想の高さ付近の、枝分かれしている部分の直下を切る
枝を何度も切るのは面倒ですし、切る度に木にダメージを与えることになります。ハサミやノコギリを入れる回数は少なくなるように切っていきましょう。
・花芽を切り落とさないように注意
丸くふくらんだ花芽と小さく細い葉芽の違いに気をつけてください。花芽を切り落としすぎると、開花時期になっても花が少ないさみしいハナミズキになってしまいます。花芽がついていない枝を優先的に切っていきましょう。
剪定後のケア
剪定後の切り口を放置していると、そこから水分や養分が抜けてしまったり、逆に雑菌が入ってしまったりすることがあります。剪定後の木は、弱らせないよう切り口に癒合剤という保護剤を塗り、肥料をあげて労わってあげましょう。
やはり伐採してしまいたい……という方は
剪定で小さくする方法には限界がありますし、今後も定期的に剪定しなければまた大きく育ってしまいます。やはり伐採してスッキリさせたいという方は思い切って伐採してしまいましょう。
伐採か剪定かまだ迷っているという方も、まずは一度、“伐採110番”までご相談ください。プロの意見や見積書を参考にしながらじっくり決めていきましょう。
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