スズメバチの生息地域はアジア・ユーラシア大陸を中心に、北アメリカ・アフリカ大陸など世界各地にわたります。もちろんこの日本にも北海道から沖縄にかけて数多くの種が生息しており、毎年夏~秋にかけて毒針の猛威を振るっています。
このコラムではそんなスズメバチの生息地はもちろん、その生態から刺傷被害に遭わないためのコツまでくわしく解説していきます。ぜひ参考にしてください。
目次
スズメバチの生息地|日本の在来種の生息地域まとめ
日本のスズメバチの生息地は北海道から本州・四国、九州はもちろん、種によっては沖縄周辺の離島や対馬・佐渡などまで、ほぼほぼ全国に分布しています。ここでは日本の在来種のなかでも、比較的よく見かける10種の生息地域をご紹介していきます。
生息地域 | スズメバチ名称 |
北海道~九州 | オオスズメバチ キイロスズメバチ コガタスズメバチ クロスズメバチ モンスズメバチ ヒメスズメバチ シダクロスズメバチ |
北海道~本州 | チャイロスズメバチ |
対馬 (福岡・大分・宮崎でも確認) |
ツマアカスズメバチ |
沖縄 | ツマグロスズメバチ コガタスズメバチ(亜種) ヒメスズメバチ(亜種) |
※2020年6月現在
比較的知名度の高いオオスズメバチやコガタスズメバチなどは、本州をはじめ九州や東北など、日本中に幅広く分布しています。一般的にみられるスズメバチは、これらの種であることが多いでしょう。
また最近では外来種も問題になっており、「ツマアカスズメバチ」という長崎・対馬に流入した種はその生息地をどんどん拡大していっています。このように、スズメバチの自然界における生態系は、常に変動し続けているのです。
もちろん今後も細かく変わる可能性もありますが、基本的に上記のような分布になっています。スズメバチは基本的には全国各地に分布している、ということはおぼえておきましょう。
スズメバチの生息場所|近年では都市部でも!
スズメバチは日本全国に広く生息しており、もともとは多くの種が自然(木の枝や茂み、土中など)の中で営巣・繁殖していました。
しかし近年、都市化が進んだことにより、もともとスズメバチの生息地だった場所にもどんどん人間の生活環境は近づいてきています。都市化と聞くと昆虫のスズメバチにとっては逆風……のように感じますがそのじつ、そうとはいい切れません。
近年ではスズメバチの生態もどんどん都市化に順応してきており、民家や公共の場所に営巣されることも増えてきました。平成30年までで毎年10人以上の死者を出しているスズメバチの被害。その被害件数も、なかなか収まる気配がありません。
スズメバチにとってこの都市化の推進は、むしろ”追い風”になっているのかもしれません。
オオスズメバチより怖い?生息地から見る”とくに危険なスズメバチ”
“危険なスズメバチ“と聞くと多くの方は、日本最大のスズメバチ「オオスズメバチ」と答えるかもしれません。確かにオオスズメバチはスズメバチの中でもかなり強く、ほかの蜂の巣をおそうこともあるほど凶暴な種です。
しかし近年刺傷被害を増やしているのはオオスズメバチではなく、小柄な体格の「キイロスズメバチ」なのです。
キイロスズメバチの危険性
その危険性の理由は、キイロスズメバチの”生息地の広さ”にあります。
オオスズメバチはおもに山中の地中や木の中に営巣し、生息しています。ときに家屋の床下などに営巣することもありますが、大半は土の中です。そのためオオスズメバチの場合は、やはりハイキングのときなど山中での被害が多いでしょう。
対してキイロスズメバチは山中のみならず、一般家屋や町中の木の枝などにも積極的に営巣します。かつキイロスズメバチは、オオスズメバチに負けず劣らずの凶暴性をもっているのです。
ひとたび巣を刺激してしまえば最大数千匹~数万匹の働き蜂が出動し、攻撃を仕掛けてきます。そんな巣が家の近くに作られるかと思うと、おそろしいですよね……。
毎年のように刺傷者を出すスズメバチの脅威。その影は、意外にもすぐそこまで迫ってきているかもしれません。
スズメバチに営巣されないためのポイント
スズメバチに営巣されないためには、巣を作られやすい場所に殺虫剤をまいておくことが有効です。市販の殺虫剤にはスズメバチの予防・忌避成分の入ったものもあるので、以下のような場所に散布しておくとよいでしょう。
- 軒下
- 床下
- 天井裏
- 庭木
- ベランダ
など
またこのような場所はスズメバチ以外にも、アシナガバチが巣を作ることもあります。そちらも合わせて、殺虫剤で寄せ付けないようにしましょう。
また庭木など、殺虫剤を使いにくい場面では『木酢液』を使うのもオススメ。焦げたようなにおいによって、スズメバチを忌避することができます。これは商品の用法・用量に合わせて、水で薄めてスプレーするとよいでしょう。
営巣予防は“時期”と“雨”に注意!
スズメバチやアシナガバチは、おおよそ3月~6月ごろ巣を作り始めるので、もし予防をするならこの時期から対策しておかなければいけません。また一度予防をしたとしても、夏ごろまでは油断できません。しっかり継続して、予防対策しておきましょう。
また、殺虫剤や木酢液は雨などが降ると、効果がなくなってしまうこともあります。とくに6月など梅雨の時期には注意して、こまめに予防することが大切です。
前述したように、スズメバチの営巣場所の中には天井裏や軒下など、普段は目につかない場所も含まれます。もしスズメバチの巣について不安がある……という方は、一度プロの業者に相談してみるのもオススメです。
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