蜂を見かけたときには、「危険な蜂ではないかな?」と心配になりますよね。
もしもあなたが見かけた蜂を「コガタスズメバチかな?」と疑っているなら、よくよく確認する必要があります。コガタスズメバチはおとなしく比較的危険性の低い蜂ですが、もっとも危険な蜂であるオオスズメバチと見た目がよく似ているからです。
また、おとなしいといっても、接し方を間違えれば刺される被害にあうおそれはあります。被害を避けるためには、コガタスズメバチの生態や特徴を正しく認識しておく必要があるのです。
このコラムでは、以下の内容を解説します。
- コガタスズメバチの生態と特徴
- 他のスズメバチと簡単に見分けるポイント
- コガタスズメバチの危険性と安全な対処法
このコラムを読めばコガタスズメバチがどんな蜂なのか詳しくわかり、適切に対処して蜂に刺されることのない安心な生活を守ることができます。
目次
コガタスズメバチかどうかは巣を見ればわかる
コガタスズメバチは日本に生息するスズメバチのなかでもっとも広い地域に分布しており、日常的にもよく目にするスズメバチです。
コガタスズメバチ |
分類 | 節足動物門/昆虫綱/有翅昆虫亜綱/ハチ目/スズメバチ科/スズメバチ亜科/スズメバチ属 |
学名 | Vespa analis |
亜種 | コガタスズメバチ(学名 Vespa analis insularis) リュウキュウコガタスズメバチ(学名 Vespa analis eisa) ヤエヤマコガタスズメバチ(学名 Vespa analis nagatomii) |
分布 | コガタスズメバチ:北海道、本州、四国、九州、大隅諸島 リュウキュウコガタスズメバチ:沖縄本島、奄美大島 ヤエヤマコガタスズメバチ:八重山諸島 |
体長 | 女王蜂 25~30mm程度 働き蜂22~28mm程度 雄蜂 23~27mm程度 |
活動時期 | 5月~10月ごろ |
発生している蜂がコガタスズメバチかどうかを確かめるもっとも確実な方法は、その巣を見つけることです。コガタスズメバチの個体には他のスズメバチと区別できるわかりやすい特徴がないのに対して、巣が特徴的だからです。
オオスズメバチとは個体で見分けるのは難しい
個体の色合いや模様がよく似ているオオスズメバチとコガタスズメバチは腹部の縞模様や顔の形で見分けることもできますが、飛んでいる蜂の体をここまで細かく確認するのは難しいでしょう。
また、コガタスズメバチの名前はオオスズメバチに比べて小柄であることが由来といわれていますが、個体の大きさで見分けられるとも限りません。蜂の体長には個体差が大きく、コガタスズメバチのなかでも大きな個体はオオスズメバチの小さな個体とそれほど差がないこともあります。
コガタスズメバチ:22mm~28mm程度
オオスズメバチ:27mm~38mm程度
※それぞれ働き蜂の体長
このように個体だけを見てコガタスズメバチかどうかを特定するのは難しいため、まずは巣を確認してみるのが近道です。
ここからは、コガタスズメバチの巣の特徴と、他のスズメバチと見分けるポイントを解説します。
オオスズメバチとは巣を作る場所が違う
コガタスズメバチはおもに庭木や生垣などの枝や草むらの中、屋根の軒下、ひさしやベランダ、窓枠の下など開放的な場所に巣を作ります。それに対してオオスズメバチは、おもに土の中や木のうろ、人家の床下や屋根裏などの閉鎖的な場所に巣を作るのです。
オオスズメバチの巣は通常外に露出していることはないので、蜂を見かけた周辺を探してみて屋外の見える場所に巣があれば、オオスズメバチではないと考えられます。
コガタスズメバチの巣は作り始めた春ごろはとっくりを逆さにしたような形で、群れが最盛期を迎える夏以降にはボール型になります。下の写真のような形をした巣がないか、周辺の草木や屋根の周りなどを探してみましょう。
春ごろのコガタスズメバチの巣 |
夏以降のコガタスズメバチの巣 |
ちなみにオオスズメバチの巣は、巣盤と呼ばれる円盤状の板が重なった釣り鐘状の形をしています。コガタスズメバチの巣も内部には巣盤が重なっていますが、外皮に覆われているため見えません。
オオスズメバチの巣 |
巣が似ているキイロスズメバチとは個体で見分けられる
コガタスズメバチと同様に開放的な場所にボール型の巣を作るスズメバチにキイロスズメバチがいますが、キイロスズメバチは個体の外見が特徴的なので簡単に見分けられます。
キイロスズメバチはその名のとおり、全体に黄色い箇所が多い見た目をした蜂です。脚や触覚、背中部分の色を見てみると、違いがよくわかります。
コガタスズメバチ | キイロスズメバチ |
また、コガタスズメバチの巣は木の枝や電線などの細いものをくわえ込むようにしてぶら下がっていることが多いのに対して、キイロスズメバチの巣は軒下などの平面にへばり付くように作られることが多いです。
コガタスズメバチの巣 | キイロスズメバチの巣 |
キイロスズメバチもオオスズメバチと同じくらい攻撃性が強く危険な蜂ですので、特徴をよく確認しておきましょう。
オオスズメバチやキイロスズメバチなど他の種類の蜂の特徴や見分け方については、以下のコラムでも解説していますので、ぜひご参考ください。
殺人スズメバチの種類を画像でサクッと判断!大きさ・色・巣で見分けて対処する方法
巣はとっくり型からボール型に変化する
コガタスズメバチの巣が他のスズメバチと比べて特徴的なのは、成長過程で外見が傘型→とっくり型→ボール型と変化することです。巣を発見したときにはその形を確認すれば、作られてからどれくらいたっている巣なのか、どれくらいの数の蜂が住んでいるのかが推測できます。
時期ごとの巣と群れの様子を見ていきましょう。
営巣初期(5月~6月ごろ)
春に冬眠から目覚めた女王蜂は体力を回復させながら巣作り場所を探し、適した場所を見つけると1匹で巣作りを始めます。
最初に幼虫や蛹の部屋である育房(いくぼう)という六角形の穴が作られ、その上から外皮(がいひ)を傘のようにかぶせていきます。巣の素材にはいろいろな木の繊維が使われるので、ところどころ色が違うまだら模様です。
2週間ほどかけて外皮を少しずつ増設していき、育房を覆い隠す球状になります。大きさは直径10センチメートル程度です。
さらに外皮の下部にある出入り口の穴が筒状に伸びて、とっくりを逆さにしたような形になっていきます。
ここまで女王は産卵と育児、狩り、巣作りを1匹でこなしますが、最初に産卵した10~15匹程度の働き蜂が羽化し始めると、共同で作業をします。
最盛期(7月~10月ごろ)
働き蜂たちが次々に羽化して数が増えると、女王蜂は外に出てこなくなります。巣作りや狩りの仕事は働き蜂に任せ、女王は産卵に専念するのです。
働き蜂は外皮を何層も重ねて巣を拡張していき、ある程度大きくなると下部の筒状の部分は取られ、ボール型になります。その後も拡張作業は続けられ、真下にあった出入り口の穴は全体の肥大に伴って、やや側面に開いた形になります。
巣は最大で直径30センチメートルほど、群れの個体数は150匹程度になることもありますが、集団生活をする種のスズメバチの巣としては比較的小さい部類です。
秋ごろになると新女王と雄蜂が産まれ、それぞれ巣立っていきます。翌年に向けて別の巣の個体と出会い、交配をするためです。蜂たちが一斉に巣立つことを群飛(ぐんぴ)といいます。
木の上などを蜂が集団で飛び交う群飛は一見するとおぞましい光景ですが、そこに出くわしたとしても刺されるといった心配はありません。雄蜂は毒針をもっておらず、新女王は交配を達成して翌年まで生き残ることがなにより重要なので、人を攻撃することはないのです。
雄の群れを見つけた新女王はその中へ飛び込んで交尾をおこないます。新女王も雄蜂も、もとの巣に戻ることはありません。交配の役目を終えた雄蜂はそのまま息絶え、新女王は地中や朽木の中など暖かい場所で冬眠をするのです。
冬になるころには新女王以外の旧女王、働き蜂、雄蜂たちは息絶え、巣は廃墟となります。巣は1年限りの使い捨てで、翌年以降に同じ巣が使われることはありません。もしも12月以降の冬に巣を見つけたのなら、その巣は空っぽである可能性が高いです。
都市部でコガタスズメバチが急増している
コガタスズメバチは、私たちが遭遇する機会がもっとも多いスズメバチといえます。オオスズメバチなどはおもに森林などで生息していて都市部ではあまり見られないのに対して、コガタスズメバチは住宅の庭や公園などの都市部にも多く生息しているからです。
コガタスズメバチは巣の規模が小さく、営巣に広いスペースを必要としません。食糧も小さな虫や人間の食べ残しなどなんでも食べるため、庭木や生垣などごくわずかな自然環境のなかでも十分に生活ができるのです。
近年では緑を取り入れた住宅や都市計画が好まれがちなこともあり、都市部にはコガタスズメバチが生活できる場所がたくさんあります。
反対にオオスズメバチなどの大型種は広い営巣場所と生活に十分な食糧を確保するために大規模な自然環境が必要であるため、都市部からは数を減らしている傾向です。
オオスズメバチという驚異の天敵がいなくなったことで暮らしやすい環境が整い、私たちの生活圏にはますますコガタスズメバチが発生しやすくなっています。
実際に実際に愛知県名古屋市における1988年~2007年のデータを見てみると、コガタスズメバチの駆除件数はケタ違いに多くなっています。
スズメバチの種類別被害件数 | |||
種類 | 被害件数 | 駆除件数 | 被害の発生割合 |
コガタスズメバチ | 820件 | 11,410件 | 7% |
キイロスズメバチ | 43件 | 182件 | 24% |
オオスズメバチ | 33件 | 139件 | 24% |
【参考】コガタスズメバチによる刺傷被害|都市のスズメバチ
(最終閲覧日:2022年3月22日)
コガタスズメバチは自宅などごく身近で発生するおそれがあるという認識をもち、遭遇した場合に適切な対処ができるように正しい知識を身につけておく必要があります。
おとなしいコガタスズメバチは放置できる
駆除や被害の件数が多いコガタスズメバチですが、過度におそれる必要はありません。コガタスズメバチはスズメバチのなかでも攻撃性が低く、基本的には巣を直接刺激しなければ人を攻撃しないからです。
スズメバチの巣は1年限りなので、冬には新女王蜂をのぞくすべての蜂がいなくなります。それまでやり過ごすことができれば、業者に駆除を頼む出費を抑えることが可能です。
先にご紹介した被害件数のデータをもう一度見てみると、キイロスズメバチなどに比べてコガタスズメバチは被害の発生割合が低くなっています。つまり発生数は多いものの、目の前にいるコガタスズメバチに人が刺される確率は少ないということです。
スズメバチの種類別被害件数 | |||
種類 | 被害件数 | 駆除件数 | 被害の発生割合 |
コガタスズメバチ | 820件 | 11,410件 | 7% |
キイロスズメバチ | 43件 | 182件 | 24% |
オオスズメバチ | 33件 | 139件 | 24% |
【参考】コガタスズメバチによる刺傷被害|都市のスズメバチ
(最終閲覧日:2022年3月22日)
警戒心の強いオオスズメバチやキイロスズメバチは、巣から10メートル以内に近づいただけで威嚇や攻撃をしてくることがあります。それに比べてコガタスズメバチは、静かにしていれば巣の1~2メートル付近まで近づいても反応しないことが多いです。
また、食糧を調達する働き蜂は巣から1キロメートルほどまで離れて単独行動しますが、出先の働き蜂が人を攻撃することはありません。働き蜂にとっては敵と戦うことよりも、食糧を巣まで持ち帰ることが最優先だからです。
そのため巣に近づかないようにできるのであれば、駆除せずに様子を見るのもひとつの対処法です。
ただし、刺されれば危険であることは確かですので、適切な接し方を理解しておく必要があります。以降の章でご紹介する注意点も確認しておいてください。
万が一刺されたときは応急処置のうえ病院へ
コガタスズメバチの巣を駆除せずに放置しておくのであれば、もしも刺されてしまったときに大事に至らないための対処を知っておく必要があります。おとなしいコガタスズメバチも他のスズメバチと同様に毒をもっていて、刺されれば命にかかわるおそれがあるからです。
山や森へ出かけた際などに蜂に刺されてしまったときにも役に立つ対処法ですので、覚えておきましょう。
1.その場から避難する
攻撃を始めると蜂は仲間を呼んでさらに集団で攻撃をしてきます。その場にとどまっているのは危険ですので、すぐにその場から避難しましょう。10メートルほど離れれば安全です。
すでに複数箇所を刺されている場合や、以前にも蜂に刺されたことがある場合は直ちに救急車を呼んでください。過剰なアレルギー反応であるアナフィラキシーショックによって死に至る危険性があります。
アナフィラキシーの代表的な症状
- 全身症状(冷や汗、脱力感、しびれ、めまい)
- 皮膚・粘膜症状(かゆみ、赤くなる、じんましん、まぶたや口の中の腫れ)
- 呼吸器症状(鼻がつまる、くしゃみや咳、呼吸困難、ゼーゼー、ヒューヒューとなる)
- 循環器症状(動悸、胸が苦しくなる、血圧低下、意識障害、唇や爪が青白い)
- 持続する消化器症状(吐き気、嘔吐、腹痛、下痢)
引用:アナフィラキシーってなに? | 広報誌「高松日赤だより なんがでっきょんな」 | 高松赤十字病院 – 日本赤十字社 [香川県]
(最終閲覧日:2022年3月22日)
2.患部を水で洗い流す
水道水などの清潔で冷たい水で、刺された箇所を洗い流します。水で蜂毒を溶かすと同時に、患部を冷やして痛みや炎症を抑えます。
3.毒を絞り出す
患部を指で強くつまむなどして、注入された毒を絞り出します。毒を絞り出すポイズンリムーバーなどの道具があれば使用しましょう。
口で毒を吸い出してはいけません。口内の傷や粘膜から毒が吸収されるおそれがあるためです。
4.虫刺され薬を塗る
市販のステロイド外用薬や抗ヒスタミン外用薬などを患部に塗り、炎症やかゆみを抑えます。併せて濡れタオルや湿布などで患部を冷やしましょう。
5.病院へ行く
たとえ重い症状が見られなくても、早めに病院の皮膚科へ行って診てもらいましょう。アナフィラキシーの症状は、1時間ほど時間をおいてあらわれることもあります。
【参考】
公益社団法人射水市医師会
松本薬剤師会
(最終閲覧日:2022年3月22日)
巣を刺激するおそれがあるなら駆除したほうがよい
刺されたときの対処がわかっていても、もちろん刺されずに済むのが一番ですよね。コガタスズメバチと安全に共存していくためには、巣から適度な距離を保って生活をする必要があります。
普段はおとなしいコガタスズメバチでも、巣を揺らしたり破損したりといった直接の刺激を受けると攻撃されたと認識して反撃してくるからです。
コガタスズメバチは巣が小さく警戒範囲も狭いため、ある程度巣が大きくなって個体数が増えるまで気付かないことがよくあります。巣の存在に気付かずに庭木の剪定などの作業で巣を刺激してしまって刺される被害が多いのです。
通常スズメバチは相手に威嚇をしてから攻撃を開始するので、威嚇の段階でその場から避難できれば攻撃はされずに済む可能性があります。しかし巣が直接攻撃を受けた緊急事態のときには、蜂は威嚇を省略していきなり攻撃を仕掛けてくるため大変危険です。
自宅周辺などでコガタスズメバチを見かけた場合には、どこかに巣がないかよく調査しておくことが重要です。もしも刺激を与えずに生活することが難しい場所に巣がある場合には、駆除を検討しましょう。
蜂駆除業者では、巣の場所がわからない場合でも無料で調査をしてくれる場合があります。駆除したほうがよいかどうかの判断も含めて一度相談してみるのもおすすめです。
「自治体」や「自力」で駆除できる状況は限られる
蜂の巣を駆除するには、以下の3通りの方法があります。
- 専門業者に依頼する
- 自治体に相談する
- 自分で駆除する
もっとも安全で確実な方法は、専門の駆除業者に頼むことです。自治体に頼んだり自分で駆除したりといった方法は業者に比べて費用を抑えられることが多いですが、できる状況は限られます。
ここでは、自治体や自分で駆除する方法がお得なのはどのような場合なのかを解説します。業者に依頼する際のポイントや注意点についてはこのあとの蜂駆除業者の費用を抑える3つのコツをご覧ください。
自治体の対応は限られる
蜂は毎年死者を出している危険な害虫であるため、市民の安全を守るために地域の自治体が対応してくれる場合があります。ただ、対応の内容は自治体によって違います。
近年では個人所有の敷地にできた巣に関しては、業者の紹介や自力で駆除するための防護服などの貸し出しといった対応にとどまり、完全に無料で駆除まではしてくれない地域がほとんどです。
猛暑の影響で蜂の発生が増加して相談数が増えていることや、地方自治体の財政難によって対応し切れなくなっているのです。
もちろん無料で駆除してくれる地域もありますし、業者に依頼した場合に補助金が出る場合もあります。一度お住まいの地域の自治体サイトなどで確認してみましょう。
自分で駆除できるのは5月ごろまで
業者などに頼まず自力で巣の駆除ができれば、業者に依頼するのに比べて費用を抑えられます。ただし、自分で安全に、かつ安い費用で駆除が可能なのは5月ごろまでに限られます。
6月以降は巣が大きくなって蜂の個体数も増え、駆除作業に伴う危険性が大幅に高まるからです。大きくなった巣に駆除スプレーなどをかけると、数十匹以上の蜂が一斉に飛び出して反撃してきます。
そのため作業の安全性を確保するためには、専用の防護服が必要です。スズメバチ専用の防護服は、ほとんどが5万円以上の高価なものです。
スズメバチの駆除を業者に依頼した場合の費用相場は24,997円(※)ですので、かえって高くついてしまいます。わざわざ高い費用をかけて危険な作業をすることにはまったくメリットがありません。
※業者費用は当社実績より算出
集計期間:2015年1月1日~2020年12月31日
対象件数:13,488件
対して5月ごろまでのまだ小さな巣であれば、防護服がなくても比較的安全に自力駆除ができます。コガタスズメバチの場合、巣がとっくり型の初期の段階です。
このころの巣には女王蜂のみか、羽化したばかりの数匹の働き蜂がいるだけです。この程度であれば、市販のスズメバチ用駆除スプレーを使って蜂の反撃を受ける前に仕留めることができます。
安全な自力駆除の方法については以下のコラムで詳しく解説していますので、ご参考ください。
スズメバチ駆除を自力で完遂!簡単なのに刺されず逃がさず再発させない方法
蜂駆除業者の費用を抑える3つのコツ
業者に蜂の巣駆除を頼むとなると、やはり費用面が不安ですよね。できるだけ費用を抑えるために以下の3つのポイントを押さえておきましょう。
- 早めに依頼する
- 蜂を刺激しない
- よく吟味して業者を選ぶ
早めに依頼する
業者の蜂の巣駆除料金は、基本的に時期が遅くなるほど高くなります。蜂の巣は時間がたつほど大きくなって個体数が増え、駆除作業の難易度が上がるからです。蜂の量が多ければ作業時間が長くなったりより多くの薬剤が必要になったりするため、料金も高くなります。
以下は実際に弊社へご依頼があったスズメバチ駆除費用の料金を月別に集計したグラフです。夏から秋にかけて料金が高くなっていき、巣の最盛期である10月は4月に比べて1万円以上高くなっています。
※当社実績より算出
集計対象:2015年1月1日~2020年12月31日
対象件数:13,280件
出費を惜しんで依頼をためらっているとかえって料金が高くなるおそれがあるので、駆除が必要だと判断したら早めに依頼するのがおすすめです。
蜂を刺激しない
巣がどこにあるのかわからない場合、業者が来るまでは蜂をできるだけ刺激しないようにそっとしておきましょう。
少しでも自分で駆除しようとしてスプレーをかけるなどの刺激を与えると、蜂が分散して巣の場所が特定しづらくなってしまうことがあります。巣が見つからないと駆除に時間がかかり、料金も高くなるおそれがあるのです。
巣を見つけることも含めて、専門知識と経験のあるプロに相談するのがおすすめです。
よく吟味して業者を選ぶ
早く蜂を駆除したいときにはインターネットなどで検索して最初に見た業者に頼んでしまいがちですが、まずは落ち着いていくつかの業者を見てみるべきです。検索して上のほうに表示されるサイトの業者がよい業者とは限らないからです。
実際にここ数年、身の回りのトラブルを解決するために検索して出てきたサイトの業者に依頼したところ、高額な料金を請求されるトラブルが多発しています。以下は水回り修理業者の事例ですが、突発的なトラブルに対応する業者という点では蜂駆除業者も同じです。
千葉県内で1人暮らしをしていたある20代の女性は、休日の夜に賃貸アパートのトイレが詰まったことがきっかけで、高額請求トラブルに遭った。管理会社と連絡が取れず、困った女性はスマートフォンで修理業者を検索。上位に表示された「水回り修理500円~」と書かれたサイトを通じて修理を依頼した。
(中略)
業者は作業が進むたびに、さまざまな名目で1万円、2万円と代金を上乗せ。最後は「バキュームカーを呼ばなくてはならない。本当は100万円かかるが、自分はたまたま修理できる道具を持っているので、いま作業してしまった方がいい」と迫り、作業が終了すると総額20万円を請求してきた。引用:「トイレ詰まった」検索しないで!若者ほど陥る高額請求の”わな”【時事ドットコム取材班】:時事ドットコム
(最終閲覧日:2022年3月22日)
利用者は起きているトラブルについて知識が少なく、同じ利用者がもう一度同じ業者に依頼をすることも基本的にありません。そのため、業者が本来必要のない作業をしたり不当に料金を上乗せしたりしていても、利用者にはわかりにくいという問題があります。
このようなトラブルを回避するためには、検索で上のほうに表示されるサイトだけでなく、いくつかの業者サイトをチェックして依頼先を選ぶ必要があります。サイトを見るときには、以下の3点をチェックしてみてください。
- 住所や連絡先などの会社情報が記載されているか
- 作業内容ごとの詳細な料金設定が記載されているか
- 見積り料、キャンセル料、出張費など作業以外の費用について記載されているか
また、3社程度の業者から見積りを取って比較検討する相見積がおすすめです。
基本的な蜂駆除の料金は業者によって極端に差はありませんが、スタッフの対応や見積書の内容を確かめることはその業者の信頼性を推し量るのに役立ちます。事前の調査や見積りの内容がおおざっぱな業者では、実際に作業が始まってから想定外の作業が発生して追加費用がかかるおそれもあります。
また、あらかじめ相見積りをしていることを業者に伝えておけば、見積りだけでいったん帰ってもらうことができます。料金が妥当なのかわからないままその場で契約を迫られるといった事態を避けられるのです。
各業者の見積りをじっくりと見て、納得のできた業者に依頼をしましょう。
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ハチ110番を運営する弊社「シェアリングテクノロジー株式会社」は2017年に東京証券取引所に上場し、全国でさまざまなジャンルの業者と提携してユーザー様のお悩みを素早く解決するサービスを提供しています。
提携する業者に対しては事前に反社会勢力との関わりがないことのチェックはもちろん、ユーザー様からクレームが寄せられた場合には改善指導をおこなっています。その結果、蜂の駆除に関して問い合わせしたことがあるWebサイトご利用シェアNo.1を獲得(※3)し、98%のユーザー様にご満足をいただいています(※4)。
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※2巣の場所が分からない・取り出せない・高所などの特別な場合は別途料金がかかる場合がございます。
※3実査委託先:楽天リサーチ
※4弊社受付の満足度調査より(2016年7月実施)
中村雅雄『スズメバチの真実:最強のハチとの共生をめざして』八坂書房(2018)
丸沢丸『超危険! スズメバチLIFE 図解とマンガでわかる最凶生物』講談社(2019)
小川原辰雄『人を襲うハチ 4482件の事例からの報告』山と渓谷社(2019)
松浦誠『日本における蜂刺症と社会性カリバチの攻撃性について』 (2000)
松浦誠『都市における社会性ハチ類の生態と防除』 (2004)
小野正人『都市化に対するスズメバチの適応性』 (1995)
原島 利光(プラザ一興業株式会社)『スズメバチの行動パターンと駆除』 (1990)
コガタスズメバチ事典|都市のスズメバチ
コガタスズメバチ|上野高敏 -Takatoshi UENO-|九州大学大学院 農学研究院 生物的防除研究施設
ツマアカスズメバチ|対馬の昆虫館
科学するTAMAGAWA 昆虫界最強ともいわれるスズメバチを さまざまな角度から研究する|玉川の教育|玉川学園
(最終閲覧日:2022年3月22日)