スズバチの巣|場所・特徴から判断!駆除方法・間違えやすい危険な蜂

ハチはさまざまな場所に巣をつくるものですが、ときには私たちが住む住宅の周りに巣をつくることもあります。その中でも注意したいのが、スズバチの巣です。

泥を使うスズバチの巣は、放っておくと住宅に汚染被害が出ることがあります。また、もしかしたら今目の前にいる蜂は、スズバチによく似ている、より危険な蜂かもしれません。

今回のコラムでは、スズバチの巣を見つけたときの適切な対処法をご紹介します。また、スズバチに似た危険な蜂についてもご紹介いたしますので、ぜひ参考にしてください。

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スズバチの巣の特徴と生態

蜂の巣といえば、木の枝や軒下などにぶら下がった球体、もしくはシャワーヘッド上の巣をつくる種類が多くいます。しかし、スズバチの巣はそのような巣に比べて、少々変わった特徴を持っています。

スズバチの巣は泥の塊!?

公共の場所で見つけた場合

スズバチは「ドロバチ」と呼ばれる蜂の仲間です。ドロバチの特徴はその名のとおり、巣の材料として泥を使うことにあります。

スズバチは泥を楕円形に固めたような巣をつくります。中は粘土によって、5個~10個の幼虫室がつくられており、それを更に強固な土で覆った構造になっています。

スズメバチやミツバチは、数千~数万規模の蜂が集まる1m以上の巨大な巣をつくり上げますが、スズバチの巣はそれに比べて非常に小規模です。群れで行動することもないため、巣に出入りするのは親の蜂のみになります。

スズバチ巣の中身はハチミツではない…

蜂といえば、ハチミツを巣に集めて幼虫を育てるもの、というイメージも強いかもしれません。しかし、スズバチは一切蜜をつくることはありません。では、スズバチは幼虫に何を食べさせて育てているのでしょうか。

スズバチの幼虫はウジ虫型で、巣立ちのときまで巣の中にこもって、さなぎから成虫へと成長します。親は幼虫のエサとして、チョウやガの毛が少ない時期の幼虫を巣に持ち帰ります。スズバチの幼虫は親が持ち帰ってきたチョウやガの幼虫を食べて成長していくのです。この食性は、成虫になってもほとんど変わりません。

スズバチの活動時期

スズバチは7月~9月の夏の時期に活発に動きます。この時期になると成虫は巣をつくり、エサを蓄えつつ産卵をおこないます。7月~9月に家の周りでスズバチを見かけたら、巣をつくられていると警戒したほうがよいかもしれません。

親は産卵を終えると巣の口を塞ぎ、中では幼虫が親の残したエサを食べて成長していきます。越冬する場合は幼虫の形のままで、翌年の春に羽化して巣から飛び立ちます。そうしてまた羽化したスズバチが新たに巣をつくり、次の世代の子供をつくるのが、スズバチの活動における一連のサイクルとなっています。

スズバチはどんな場所に巣をつくるの?

スズバチはおもに木の枝や壁、墓石などに巣をつくります。また、階段の角などにも巣をつくることがあるでしょう。

多くの蜂が飛び回り、巨大な巣をつくるような種に比べて、非常に小さく見つけづらい巣といえます。見慣れない土の塊があったら、スズバチが飛んでいないか観察してみるとよいかもしれません。

天井裏・屋根裏に巣をつくられたら最悪の事態に…

スズバチは天井裏や屋根裏に巣をつくることもあります。巣の材料となっている泥や、幼虫の排泄物は、天井裏などの木を湿気させて、傷めてしまうおそれがあります。家具や建材にカビが繁殖する原因にもなってしまうため、そのような場所で巣を見つけたら、すぐに駆除をおこなうべきでしょう。

もし自分で駆除するのが難しいと感じる場合は、ぜひ弊社にご相談ください。お困りの現場へ迅速に、お近くの駆除業者を派遣いたします。

スズバチを駆除する方法

スズバチを自分で駆除する場合は、どのような方法でおこなえばよいのでしょうか。ここでは、スズバチを駆除する手順や、駆除の際の注意点について解説いたします。

スズバチの毒性と攻撃性

スズバチは基本的にはおとなしく、巣に近づいても攻撃してくることはありません。また、それほど強い毒性も確認されておらず、比較的に害の少ない蜂といえます。

しかし、巣を壊そうとするなどの危害を加えれば当然攻撃してくるほか、生態についてもまだまだ謎の多い蜂です。うかつに手を出すのはおすすめできません。

巣立つ前は殺虫剤で駆除

スズバチの巣の駆除は、幼虫が巣立っているかどうかによって方法が変わります。もし幼虫が巣立つ前であれば、親が攻撃してくるおそれがあるため、十分に警戒しておかなければなりません。

駆除する際には長袖長ズボンの服を重ねて着て、軍手も2枚重ねて着用しておきましょう。また、帽子やマスクをつけておくのもよいでしょう。とにかく肌を露出せず、刺されないようにしておくのがポイントです。

駆除にはピレスロイド系の殺虫剤を使い、巣に向かって吹きかけながら、少しずつ巣に近づいていきます。目の前まで接近して、巣の内部にも殺虫剤を吹きかけることができれば、そのままシャベルなどで巣を削り落とすことができるでしょう。取り除いた巣をゴミ袋に入れて密封すれば、駆除完了です。

駆除の際には服装のほか、必要以上に蜂を刺激しないためにも「蜂が寝静まる夕方以降におこなう」、「香水などの強いニオイをつけない」といった点に注意しましょう。

巣立った後は巣を撤去

幼虫が羽化して巣立った巣は、穴が開いた状態のまま放棄されています。この状態であれば、比較的楽に巣を除去することができるでしょう。とはいえ、油断は禁物です。巣立つ前に駆除するのと同じように殺虫剤を吹きかけながら、飛び出してくる蜂がいないかを警戒してください。

巣に近づけたらシャベルで巣を削り取り、厚手のゴミ袋で密封して捨ててください。巣立った後の巣は、スズバチが再び活発に動き始める夏までに撤去しておくと安心です。

戻りバチに注意!巣があった場所に戻る習性がある

蜂には「戻りバチ」と呼ばれる習性があります。これは、巣を離れていた蜂が、巣があった場所に戻ってくる習性です。

巣がないことに驚いた蜂は攻撃性を増しており、うかつに近づくと刺されてしまうおそれがあります。スズバチの毒性は強くないとはいえ、アナフィラキシーショックなどのアレルギー症状が起こる場合もあります。戻りバチが現れた際には、弊社にご相談ください。お近くの業者が、迅速に駆除をおこなわせていただきます。

スズバチに似た危険な蜂

スズバチの巣は家屋に大きな被害を与えることがありますが、スズバチ自体は比較的害の少ない蜂です。しかし、スズバチとよく似た見た目の蜂も多くいます。もしかすると、今目の前にいるのは非常に危険な蜂かもしれません。ここでは、スズバチと見間違えやすい蜂の特徴についてご紹介いたします。

【オオスズメバチ】土で巣をつくるので要注意!

スズバチとよく似た見た目をしている中でもとくに危険なのが、オオスズメバチです。ときには人を死に追いやるほどの強い毒性を持ち、巣を横切っただけでも攻撃してくる凶暴性は非常に厄介なものです。

オオスズメバチの特徴といえばまず、その大きな身体でしょう。スズバチが20mm~30mmなのに対し、オオスズメバチは27mm~38mmの身体を持っています。また、スズバチの身体は全体的に黒い部分が大きく、腹部も大部分が黒くなっています。対してオオスズメバチは黄色い部分が多く、腹部には細かいしま模様があるのが特徴です。

両者は落ち着いて見比べれば、どちらかをすぐに判別することができます。オオスズメバチを見かけたときに注意すべき点は、彼らが土の中に巣をつくっているということです。

地中に巣をつくって、巣があることに気づきにくくなっているケースも多くあるため、予期せず巣に近づいて攻撃されてしまうこともあります。もし家の周りでオオスズメバチが飛んでいるのを見かけたら、まずは業者に相談するのがよいでしょう。

そのほかの危険な蜂

危険な蜂として知られるのは、オオスズメバチだけではありません。ここではオオスズメバチ以外の、人間に被害をもたらす蜂をご紹介いたします。

・キイロスズメバチ
働き蜂は17mm~24mmと少々小ぶりで、オオスズメバチよりも発色のよい黄色の身体が特徴です。攻撃性が非常に高く、都市部に多く生息していることから、被害が多く報告されている蜂です。

・ツマグロスズメバチ
暖かい地域に多く生息する蜂です。大きさは20mm~22mmで、腹部上部が黄色に発色している以外は黒~茶色っぽい身体をしています。スズバチと非常によく似た身体をしていますが、刺激した場合の攻撃性はとても強い蜂です。うかつに刺激してしまわないよう、注意しておいたほうがよいでしょう。

・コガタスズメバチ
身体の模様はオオスズメバチとよく似ており、オオスズメバチをそのまま一回り小さくしたような見た目が特徴です。ほかのスズメバチに比べると温厚ですが、それでも一度怒らせてしまうと、その凶暴性と毒性で大きな被害をうけることになるでしょう。

蜂の種類が分からない!危険性が心配…そんな場合は

家の周りに蜂が飛んでいるとしても、巣が見つからなかったり、特徴をよく確認できなかったりなど、どの種類かを判別するのが難しいこともあるかもしれません。

「もしかしたら危険な蜂が飛んでいるかも……」と思ったら、すぐに弊社にご相談ください。弊社から派遣する業者が蜂の種類を確実に判断し、適切な対処をおこないます。24時間365日対応しておりますので、お困りの際にはお気軽にお問い合わせください。

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この記事の執筆者
ハチ110番編集部
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「NEXT1000」5位選出 専門業者とマッチング

KBC九州朝日放送2019/5/21 放送

FOR YOU

テレビ朝日2019/5/7 放送

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日経産業新聞2019/3/26 掲載

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