「スズメバチを家に近寄らせないようにしたいが、どうすればいいんだろう?」
スズメバチを近寄らせないようにするためには、家の昆虫を減らすことが重要です。スズメバチの幼虫は昆虫を餌(えさ)としています。
その昆虫を狩るのは、スズメバチの成虫です。そのため、昆虫が多いとスズメバチの成虫が寄ってきやすくなるのです。
このコラムでは、スズメバチの餌が幼虫期と成虫期では違う点、スズメバチの餌となるものを減らして被害を予防法する方法について解説します。また、発生してしまった蜂に対する対処法についてもご紹介していますので、ぜひご覧ください。
目次
スズメバチの食べ物は幼虫期と成虫期でまったく違う
餌について理解することは、スズメバチによる被害の予防に役立ちます。なぜなら、餌があるところにスズメバチは寄ってきやすいからです。
ここではスズメバチの餌について説明いたします。まずはスズメバチの成虫が食べるものからみていきましょう。
スズメバチの成虫が食べるもの
スズメバチの成虫は、基本的に幼虫が分泌する透明な液体を餌としています。成虫は幼虫に餌を与える代わりに、幼虫から餌を受け取っているのです。この関係は「栄養交換」とよばれています。
スズメバチの幼虫が食べるもの
スズメバチの幼虫は基本的に昆虫を餌とします。ただし、スズメバチのなかには魚を餌とする種類も確認されています。
スズメバチの成虫は、狩った昆虫を大きなあごで噛み砕いて肉だんごにします。それを巣に持ち帰り、巣のなかの働き蜂に分配するのです。
分配されたものを働き蜂はあごで噛み砕いて細かくします。それを幼虫に口移しで与えるのです。
スズメバチの餌となるものを減らして被害を予防しよう
スズメバチは餌が少ない場所に近寄りにくくなります。餌を減らしてスズメバチが好まない環境を作り、被害を予防しましょう。
ここではスズメバチの餌となる虫を減らす方法をご紹介いたします。そのほかにもスズメバチを近寄らせない予防策をご紹介いたしますので、あわせてご覧ください。
予防策その1:餌となる虫を減らす
スズメバチの幼虫の餌となるものはおもに、セミ・トンボ・バッタ・アブ・カマキリ・チョウ・クモなどの虫です。これらの虫を駆除する方法と予防する方法は次のとおりです。
〇駆除方法
殺虫ラケットまたは虫取り網を使えば餌となる虫を減らすことができます。
殺虫ラケットは文字通りテニスのラケットとほぼ同じ形です。だ円形のところに張られている網には電流が流れています。木にとまっている虫や飛んでいる虫を網で触って感電させて、駆除しましょう。
虫取り網の場合、木などにとまっている虫の上から網をかぶせて捕獲しましょう。殺虫剤で駆除することもできますが、トンボ・カマキリ・クモなどは益虫の面もあります。すべて駆除してしまうとほかの害虫がはん殖する可能性があるので、あまり使用しないほうがよいでしょう。
〇予防方法
・蛍光灯をLEDライトに交換
虫は紫外線に集まる習性があります。蛍光灯は紫外線を多く出すため、虫が集まりやすいです。
一方LEDはほとんど紫外線が発生しないため、虫が集まりにくいです。家の明かりに蛍光灯が使われていたら、LEDライトに交換するとよいでしょう。
ネット通販や家電量販店などでLEDライトを購入できます。その価格は約1,000円~約3,000円です。
・木酢液やアロマオイルなどをまく
木酢液とは、木炭を作るときに発生する水蒸気を冷やしてできた液体で、こげ臭いにおいがします。このにおいを昆虫は嫌います。
とくにセミには効果があります。木酢液と水を1対1の割合で希釈したものをスプレーボトルにいれます。それをセミが止まりそうな木に1日2回、朝と夕方にまくのです。
木酢液はネット通販やホームセンター、ドラッグストアなどで購入可能です。その価格は1リットル当たり約1,000円~約2,000円です。
また、クモは柑橘系のにおいが苦手です。レモングラス・シダーウッドなどのアロマオイルをスプレーでクモにかけると逃げていきます。100円ショップなどで販売している安いもので対策できます。
・その他
食べかすなどをこまめに掃除するとクモの餌であるアリやダニが発生しにくいです。バッタなどの餌となる雑草をこまめに刈り取ると、昆虫の発生を抑えることができるでしょう。
予防策その2:蜂の嫌いなものをまいておく
スズメバチの作り始めの巣は壊れやすいため、軒下や天井裏など雨風の影響を受けにくい場所に作る傾向があります。そのような場所にスズメバチの嫌いなにおいがする忌避剤をまいておきましょう。
スズメバチの忌避剤には木酢液やスズメバチ用の殺虫剤スプレーが効果的です。木酢液の液体が発する焦げ臭いにおいをスズメバチは嫌うのです。天然由来の成分で作られているため、環境にも人の健康にも優しいというメリットがあります。
水と1対1の割合で希釈した木酢液をスプレーボトルにいれ、巣を作りやすい場所にまきましょう。
ただし木酢液のにおいが気になる方は、スズメバチ用の殺虫剤スプレーを使うとよいでしょう。このスプレーもネット通販やホームセンター、ドラッグストアなどですと、1,000円くらいで購入できます。
ただし、ここで紹介した木酢液・殺虫剤スプレーの価格はあくまでも目安です。相場状況などによって、価格は変動することがあります。
予防策その3:侵入経路を塞ぐ
窓と窓枠のすき間や網戸の破れている部分からスズメバチが家のなかに侵入してくることがあります。窓と窓枠のすき間はすき間テープを張って塞ぐことができます。すき間テープは100円ショップやホームセンターなどで購入可能です。
破れた網戸は新しいものに張り替えるとよいでしょう。網戸もホームセンターなどにいけば約5,000円~約1万円で購入できます。この価格は相場状況や大きさなどによって変動することがあります。
しつこいスズメバチの対処法【罠を仕掛ける・相談してみる】
予防していても、スズメバチがひんぱんに家に近寄ってくることもあるかと思います。ひんぱんにやってくると危険なので、対処が必要です。
ここでは予防してもしつこく家に寄ってくるスズメバチの対処法を、3つご紹介いたします。では順にみていきましょう。
【1】蜂の捕獲トラップを仕掛けてみる
蜂の捕獲トラップは、4月から5月にかけて家に仕掛けます。4月から5月に飛んでくるスズメバチは基本的に女王蜂です。女王蜂を捕獲すれば、巣を家に作らせないようにすることができます。
・捕獲トラップの作り方と仕掛け方
捕獲トラップを作るとき、まず次のものを準備しましょう。
- 2リットル用のペットボトル
- 酒:300ml
- 酢:100ml
- 砂糖:125g
これらが準備できたら、以下の手順で作業していきます。
1.準備した酒・酢・砂糖を混ぜた誘引剤をペットボトルにいれる
2.ペットボトルの真ん中より少し上の高さのところに、1辺約2cmの穴を4つ開ける
3.誘引剤がはいったペットボトルを家の庭木などにつるす(高さ2mくらいの位置)
・注意点
捕獲トラップは6月以降に仕掛けないようにしてください。その時期に仕掛けると、女王蜂ではなく働き蜂が飛んでくるので危険です。
死んだ蜂に触るのもやめましょう。触ると反射的に動いて、針が刺さるおそれがあります。
【2】自治体に相談してみる
自治体に相談すると、スズメバチを駆除してくれたり、防護服などの道具を貸し出してくれたりする場合があります。自治体によって対応が異なりますので、一度相談して確認してみるとよいでしょう。
【3】業者に相談してみる
業者に依頼すれば費用はかかりますが、すぐに駆け付けて適切に対応してくれます。自治体で対応してくれるのは巣の撤去だけの場合もありますが、業者は駆除するだけでなく、残った蜂の対処や周辺の掃除、再発防止の対策もしてくれるのです。緊急性の高いときや何度も巣を作られて困ったときは、プロの蜂駆除業者に依頼するとよいでしょう。
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