アシナガバチの毒性は要注意!遭遇時に備える逃げ方・対処法まとめ

危険な蜂といえば、とくに有名なのはスズメバチですよね。高い攻撃性と毒性はニュースなどでもよく取り上げられるものですが、そのほかにも危険な蜂は数多く存在します。そのうちの一種がアシナガバチです。

もしアシナガバチに出会ってしまったら、まずは速やかに避難して、適切な方法で駆除をおこなわなければなりません。なぜなら、アシナガバチは非常に強力な毒針を持っており、刺されてしまうと、命の危険もあるためです。今回はアシナガバチの毒性のほか、適切な駆除の方法について、くわしく解説いたします。

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アシナガバチの危険性|被害の実例

アシナガバチはときに、人を死に追いやることがある蜂です。実例として、草刈りをしていた男性がアシナガバチに顔を刺されて30分ほどで気を失い、そのまま搬送先の病院で死亡した例があります。なぜ命を失うことにつながるのか、アシナガバチの危険性について、まずはしっかりと理解していきましょう。

激痛!アシナガバチの毒性

アシナガバチに限らず、蜂の毒にはアレルギー成分が含まれています。これによってアレルギー反応が起こってしまうと、全身のじんましんや嘔吐、呼吸困難を引き起こし、死亡してしまうことがあるのです。

このアレルギー反応をアナフィラキシーショックといいます。アシナガバチの毒には多量にアレルギー成分が含まれているほか、種類によっては痛みを感じさせる成分を多く持っています。その痛みの強さは、スズメバチに刺された場合をも超えるといわれます。

もし刺されてしまったら

もしアシナガバチに刺されてしまったら、まずは速やかにその場から離れましょう。何度も針をさせる上に群れで行動するアシナガバチは、一度刺したあとも追撃してくることがあります。

その場から離れることができたら、冷湿布で患部を冷やしましょう。ほかに抗ヒスタミン薬などを使えば、かゆみや腫れをおさえることができます。その後、病院の診察を受けてください。

また、過去に蜂に刺された経験がある場合は、ハチ毒に対しての免疫作用が強くなっており、アレルギー反応が起きやすくなります。そのため、アナフィラキシーショックが起こる確率が非常に高くなるのです。必ず、速やかに病院での診察を受けるようにするのをおすすめします。

危険なアシナガバチですが、どのような見た目の蜂なのかを知っておけば、刺される前にきちんと避難することができるでしょう。次の章ではすぐにアシナガバチに気づくことができるよう、アシナガバチの見た目について解説します。

アシナガバチの種類と見た目!よく似た「スズメバチ」との違い

アシナガバチとよく似た見た目をしているのが、スズメバチです。スズメバチもまた、強い毒性を持っているほか、アシナガバチよりも凶暴な性格をしています。

アシナガバチとスズメバチは一見よく似た蜂ですが、よく見ればそれぞれ違いが多くあります。アシナガバチはスズメバチに比べて細身な体をしており、全体の体長もスズメバチよりやや小ぶりになります。

また、はっきりとわかるのが飛び方の違いでしょう。スズメバチは風を切るようにまっすぐ飛ぶのに対し、アシナガバチは長い足を垂らしてふらふらと漂うように飛びます。この違いに目を向ければ、飛んでいる蜂の見分けがつきやすくなるはずです。

また、作る巣にも違いがあります。アシナガバチの巣は灰色のシャワーヘッドのような形をしており、巣の中の部屋がむき出しの状態になっています。対してスズメバチの巣は部屋を外壁で覆っており、茶色いマーブル模様の球体、もしくはとっくり型になっているのが特徴です。

アシナガバチの種類

巣の特徴

アシナガバチと一口にいう中にも、いくつかの種類があり、それぞれに異なった特徴があります。これらの見た目の蜂を見かけたら、それはアシナガバチである可能性が高いため、適切に対処する必要があります。よく覚えておきましょう。

・キアシナガバチ

ほかの種に比べて鮮やかで明るい黄色が特徴のアシナガバチです。アシナガバチは毒性が強いものの、比較的おとなしい蜂といわれています。しかし、この種に限っては例外です。

キアシナガバチはスズメバチを連想するような凶暴性で、近づくものを容赦なく攻撃します。また、刺されたときの痛みが非常に激しいのも特徴です。アシナガバチの中でも、とくに危険な種といえるでしょう。

・セグロアシナガバチ

セグロアシナガバチはキアシナガバチによく似た見た目を持つ種です。キアシナガバチに比べて黄色の発色が暗く、名前の通りに背が黒いのが特徴です。

セグロアシナガバチは非常に強い毒性を持ち、重度のアナフィラキシーショックを引き起こすおそれが大きい蜂です。人が住む家の周辺に巣を作ることが多いため、それらしい巣ができているのを見かけたら、警戒しておくべき種です。

・フタモンアシナガバチ

黒い体に黄色い斑点と、14mm~18mmの小柄な体が特徴のアシナガバチです。この種も巣に刺激を与えれば攻撃をしてきますが、キアシナガバチなどと比べれば温厚な種です。とくに10月~11月に飛び回っているものの大多数は、針を持たないオスであるため、害はほとんどありません。しかし、巣を見かけた際はしっかりと駆除しておきましょう。

遭遇したときの避難と対処法

アシナガバチに遭遇してしまった場合、慌てて逃げたり声をあげたりするのは非常に危険です。その音が刺激となり、襲い掛かってくるおそれがあります。

また、まわりを蜂が飛び回っているのに、なにもしてこないからといって居座るのも危険な行為です。なぜなら、そのときにはもうすでに威嚇行為が始まっているおそれがあるためです。

アシナガバチがこちらの様子をうかがうように飛んでいる場合は、決して大きな音を立てず、静かにその場から離れるようにしましょう。蜂から決して目をそらさず、ゆっくりと後ずさりをして離れてください。アシナガバチのもとから逃げてきたあとは、駆除の方法を考えましょう。

駆除方法

アシナガバチの営巣予防3選!

アシナガバチの駆除とはつまり、その付近にある巣を駆除するということです。駆除をする場合は自分で駆除をするか、業者に駆除してもらうかのふたつの選択肢があります。

巣がまだ10cm以下の小さい状態であれば、自分でも対応が可能です。アシナガバチを撃退することができる、ピレスロイド系の成分が入ったスプレー式の殺虫剤と、防護服を用意しましょう。

殺虫剤をふきつけながらゆっくりと巣に近づいていき、飛び回る蜂がいなくなったら巣をトングなどで厚手のゴミ袋にいれて駆除完了です。ゴミ袋の中にも殺虫剤を吹きかけておけば、より確実に駆除することができるでしょう。

自分で駆除をすれば、駆除にかかる費用を大きくおさえることができますが、非常に危険な行為であることはたしかです。また、すでに巣が15cm以上に大きくなってしまっている場合、中には多数のアシナガバチが潜んでおり、素人の手に負える状態ではなくなっています。

その場合は、決して自分でなんとかしようとはせず、業者の力を借りましょう。巣が小さい状態であっても、業者に頼めば安全、かつ確実にアシナガバチを駆除することができます。慎重に考えて、自分にあった駆除の方法を選びましょう。

アシナガバチに巣を作らせないための予防法

ここまでアシナガバチに遭遇してしまった際の対処法をご紹介してきました。ですが、その前に巣を作られないようにするには、どう予防すればよいのでしょうか。ここからは、今からできるアシナガバチに巣を作らせないための予防法をご紹介します。

アシナガバチに巣を作らせないようにするには、まずアシナガバチがどういう場所に巣を作るのかを知っておく必要があります。アシナガバチに限らず多くの蜂は、雨風が当たらず、敵の目につかないような、乾燥した場所に巣を作ります。アシナガバチはその中でもとくに、ベランダや軒下、木の枝先などに巣を作ることが多いようです。

そういった場所に対して、防虫スプレーや木酢液など、蜂が嫌がる成分やにおいを含んだものをまいておくことで、蜂が棲みつくのを防止することができます。また、ベランダに死角ができたり、屋根になりそうな置物があれば、片付けておくとよいでしょう。

アシナガバチが巣を作り始めるのは、女王蜂が冬眠から覚める春の時期です。その時期にはしっかりと対策をして、身の回りに巣を作られないよう警戒しておきましょう。

詳しくは蜂の巣の予防法をまとめた記事をご覧ください。


「もっと本格的にアシナガバチの対策がしたい」「すでに巣を作られてしまった」ということであれば、ぜひ弊社にご相談ください。弊社にご連絡いただければ、お近くの蜂駆除業者に取り次ぎ、現場に応じたアシナガバチ対策や駆除作業をおこなわせていただきます。お気軽にお問い合わせください。

まとめ

アシナガバチの毒性は非常に強く、刺されてすぐに対処をしないと、命を失うおそれもあります。もしアシナガバチに遭遇したら、決して騒ぎ立てず、静かにその場から離れてください。

巣を作られないように事前に予防しておくことも大事ですが、巣が作られてしまったという場合、正しい方法で確実に駆除する必要があります。少しでも自分での駆除が難しいと感じたら、決して無理はせず、駆除業者に連絡しましょう。

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この記事の執筆者
ハチ110番編集部
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