「この前ネズミを見てから体がかゆい……」
「ネズミの処理をしてから皮膚が赤い」」
このような症状にお悩みでしたら、ネズミの体に寄生しているイエダニが原因のアレルギーの可能性があります。
「夜中にかゆみで起きてしまう……、また刺されたらどうしよう」、そんな状態では落ち着いて寝ていられませんよね。
この記事ではイエダニについての情報と、その原因であるネズミの侵入対策について詳しく解説していきます。
一通り読むことで、ネズミもダニもいない安全で清潔な家庭環境を取り戻すことができるでしょう。
ねずみがイエダニを運ぶ!急なかゆみは要注意
イエダニの屋内への侵入方法として、ねずみが外部から運んでくることが考えられます。イエダニは主にねずみに寄生し、その血液を吸います。しかし、ねずみの巣穴で大量に繁殖したり、宿主が死んでしまい十分なエサの確保が難しくなったりすると、ねずみから離れて餌を探し求めます。
イエダニはねずみを好んで寄生しますが、哺乳類であれば吸血できるので、人間に被害をもたらす場合も十分にあるでしょう。
インターネットで「ねずみ ダニ 画像」などで調べると、赤くはれた症状の写真などが出てきます。見た目からもわかるくらい、イエダニに噛まれた場合は非常に強力なかゆみが現れます。また、掻かずに耐えた場合でもなかなか治りが悪く、蚊に刺されたとき以上の症状が出ます。
イエダニに噛まれた場合、噛まれた部分を中心におよそ2、3センチメートル程度が赤く変色することが特徴です。噛まれるタイミングは就寝中がもっとも多く、朝起きたらかゆい……ということはよくあるでしょう。
イエダニに被害にあうのは女性や子供が多いです。イエダニは吸血するさい、やわらかい皮膚を好みます。そのため、下腹部や大腿部などに刺されることが多いのです。
家の中に入ってきたねずみにもダニが寄生している場合が多いです。そのため、自宅に隙間があってねずみが簡単に侵入できる環境だったり、自宅がすでにねずみ被害に遭ったりしているようであれば、あわせてダニの被害にあう可能性が高くなります。
逆に、イエダニの被害が深刻な場所には、ねずみが侵入してきている場合があります。被害を鎮静化させるためには、ダニ駆除と同時にねずみ駆除も並行しておこなう必要があるのです。
イエダニとはどんなダニ?
ダニとひと言で言い表しても、その種類は豊富です。日本国内だけでもおよそ2,000種類、地球上で確認されているもので4万以上はいるとされています。ですが、そのうち人に危害を加えるダニはごく一部で、大半は森や土などに生息しています。
イエダニとはその名の通りイエを中心に寄生するダニのことを指します。人へ害を与えるダニはおもに「ヒョウヒヒダニ」「コナダニ」「ツメダニ」「イエダニ」の4種類であることが多いですが、イエダニはこの中でも唯一吸血性を持ち、人の身体に直接危害を加えます。
大きさは0.5~1ミリメートルと小さく、目を凝らさないと見づらいサイズです。ダニの中では比較的大きな部類ではありますが、いたとしても気づきにくいかもしれません。ダニはねずみから血液をもらって生息し、建物に侵入します。入り込んできたダニは、寄生する宿主や、暗くてジメジメした隙間などを好んで生息します。そして餌がなくなると今度は人に危害を加えてくるのです。
身体は白っぽく、少し透き通った色をしています。吸血時には身体が赤くなり、時間を置くと吸血した血液を消化し始めて黒色に近づいていきます。
イエダニは飢餓状態に強く、餌がない場合は成長を止めて耐えることで、数か月もの絶食状態でも生き延びることができます。そのため、放置で被害が減るとは考えにくく、しっかりとした対処が必要となるのです。
イエダニを持ち込ませない!ねずみの侵入を防ぐには
イエダニの被害に遭わないためには、ねずみの持つダニへの対処法を知ることが特効薬です。まずはねずみが侵入していないかどうか、形跡の有無を確認して、対策をおこなうようにしましょう。ねずみはダニ以外も病気の原因になる可能性もあるため、危険もあります。
対処法をしっかりと学んで、ねずみが持つダニを駆除していきましょう!そのための方法を、下記で詳しくご紹介していきます。
ねずみの侵入経路を探して塞ぐ
ねずみは体格が小さく、2センチ程度の隙間があれば侵入できます。とくに屋根裏などはねずみが住みダニも発生しやすい環境です。また、あまり目を向けない場所にいる場合はねずみが増殖をするため、ねずみが持つダニからの感染症(ツツガムシ病など)も発生する可能性が上がります。
そのため、ねずみの侵入を防止するのであれば、建物内の隙間を徹底的に塞ぐ必要があります。ねずみの侵入経路になりやすい場所は以下のようなところです。
- ・屋根裏に取り付けられた通気口
- ・導線やエアコン、水道の配管などを通すための穴
- ・換気扇
- ・建物の亀裂や隙間
ねずみはダニやノミなどの微生物を室内にもたらします。ねずみが持つダニからの症状はかゆみが代表的ですが、そのほかさまざまな感染症の危険性があることも上記でお伝えしてきました。かゆみ以外にも、ねずみが持つダニからの病気が発生するおそれはあるのです。
また、ねずみの被害に遭っているかどうかは「ラットサイン」で判断できます。ラットサインとは、ねずみの身体に付着していた泥やホコリ、土といった汚れが壁や家具の隙間に付着してできた汚れのことです。また、ふんが落ちていることもあるので、ねずみが通りそうな場所をくまなく探してみましょう。
侵入経路を見つけたら、ねずみ対策用のパテや金属の網、金属たわしなどを使用して穴を塞ぎます。木の板で塞いでしまうと、ねずみがかじって穴を開けてしまいます。そのため、金属のものや専用のパテを使用するようにしましょう。
古い住宅の場合、経年劣化や設計の関係上、隙間が多くなりやすいです。それだけではなく、何世帯もの人が住めるよう建物の規模が大きく設定されている場合もあり、徹底的に対策をおこなうのはなかなか難しいです。自力で作業する場合は、無理のない範囲でおこなうようにしましょう。
ねずみが嫌がる室内を目指す
ねずみの侵入経路を断った後、ねずみの嫌がる空間を作ることが大切です。室内でねずみの駆除をおこなったら、ぜひ実践してみましょう。また、イエダニが発生する場所は家だけとは限りません。職場にねずみがいるとダニが発生し、かゆみをもたらすおそれもあるのです。
ぜひ下記の項目を実践して、ねずみが嫌がる環境を作ってみてください。
- ・こまめに清掃してきれいにする
- ・食料を出したままにしない
- ・ねずみが嫌がる音・臭いで近寄らせない
- ・猫など、ねずみの天敵を飼う
ねずみの餌となる食料や穀物、生ゴミなどを出したままにしていると、餌をあげているのと同じことになってしまいます。そのため、こまめな掃除が大切になります。また、ダニを持つねずみの天敵の鳴き声や、ハーブ系の香りはねずみの苦手とするものです。そのため、ねずみ忌避グッズを設置するのも有効です。効力はねずみ捕り専用の独餌や罠に比べて劣りますが、無理せず使用できます。
まとめ
イエダニ被害にあった場合、もしかすると家にねずみが侵入している可能性があります。イエダニの被害にあわないためには、まず徹底したねずみの駆除・予防をおこなうことが大切です。ねずみがもたらす害はイエダニのみではなく、衛生面の悪化や、雑菌を運ぶという点も挙げられます。そのため、早めに対処をするようにしましょう。
自力での対処もできますが、ねずみの駆除をおこなった場合、イエダニや細菌が人に付着する可能性があり危険です。ひとりでむやみに対処をしようとせず、万全に装備を整えておこないましょう。